原宿・キャットストリートのイベントスペース「CASA Jingumae」(渋谷区神宮前6)で7月2日、KDDIの新ライフスタイル提案プロジェクト「another work*s」の企画展が始まり、気鋭インテリアショップや国内カルチャー誌がプロデュースするユニークな作品の数々が公開されている。
プロジェクトは「ケータイをもっとおしゃれに」と携帯電話のファッショナブルな楽しみ方を提案するau「mobile fashion」企画から生まれたもの。競合各社が人気ファッションブランドとのコラボレーションモデルなど「ファッション」に着目したコラボ商品を相次いで発表する中、プロジェクトではインテリア、アートまで協業範囲を広げ、ファッション感度の高いユーザーにアピールしたい考え。
同2日から始まった企画展「MOBILE in FOREST Exhibition」では、安藤忠雄さんが設計したビルの独特な吹き抜け空間を生かす「ケータイの森」が出現。英語・日本語の「バイリンガル雑誌」としても知られるカルチャー誌「+81」のキュレーションで5人の日本人クリエーターが携帯をモチーフにしたアートワークを完成させたほか、インテリアショップ「CIBONE」がプロデュースした新プロダクトも発表。各作品は今後オリジナル商品として販売も予定している。
雑誌「+81」の企画に参加したのは、イラストレーター黒田潔さん、切り絵作家の福井利佐さん、デザインオフィス「enamel.」など。地下1階の展示会場には「アートワークの中にケータイの居場所を作る」をコンセプトに携帯電話を作品の一部に組み込んだA1サイズの絵画風作品(1アーティストにつき2作品)がそれぞれの空間演出のもと展示されている。
黒田さんの「The Golden Dark (金の闇)/The Red Dark (赤の闇)」と題した2作品には、ベルベットの黒いソファと赤い虫のモチーフ、和紙や墨を使ったイラストで知られるOHGUSHIさんの作品には和空間を思わせる演出など、アートワークに重厚感を持たせる立体演出も見どころ。
既成概念にとらわれないユニークな作品が一堂に集まった2階は、CIBONEプロデュースの展示空間。デザイナー佐藤オオキさん率いるデザインオフィス「nendo」が手掛けたのは、充電中の携帯電話を引っ掛けて使うコンセントプレート。プラグ付きの通常のコンセントプレートの上部にシカの角をイメージしたウレタンゴム製のホールド部分を設け、充電器につないだ携帯の「置き場所」になる仕組み。
同オフィスによるもう1つの作品は、短距離無線通信「Bluetooth」機能を使い、携帯とケーブルをつながずに携帯から流れる音楽を聴ける鳥かご型のワイヤレススピーカー。スピーカーはテーブルやフロア用にスタンドの付いたもの(2種類)と天井から吊るすタイプの計3種類をデザインした。
CIBONEは今回、このほかにも新進クリエーター6人をセレクト。中でも目立ったのが、斬新なアイデアを形にした「デザイン充電器」の数々。日用品や家具などのプロダクトデザインを中心に手掛ける坪井浩尚さんは、電話の受話器のようにカールした充電コードと時計や眼鏡なども一緒に置ける「小皿」がセットになった充電器を提案。
「NO HUMOR, NO DESIGN」をコンセプトに家具やステーショナリーなどをデザインする海山俊亮さんは、ツタをモチーフにした緑色のコードで「充電器は黒でなければいけないのか」と疑問を投げ掛ける。自然をイメージした作品では、デザインプロジェクト「MILE」も、「携帯にも休める場所を」と芝生をモチーフにした携帯置きを発案した。
作品は今後、EZweb内の「another work*s」公式サイトとPCサイトで発売する予定。商品仕様や発売時期は「決まり次第発表する」(KDDI)という。開場時間は11時~19時。入場無料。7月6日まで。
ツタをイメージしたユニークな充電コード(関連画像)イラストレーター黒田潔さんの作品(関連画像)原宿Kスタに「ランニング」特設スペース-新ケータイ機能をPR(シブヤ経済新聞)原宿でau夏モデル全機種先行展示-実機でインターフェース紹介も(シブヤ経済新聞)KDDI