寺沢武一さん原作の人気漫画「COBRA(コブラ)」の30周年記念アニメ化プロジェクト「COBRA THE ANIMATION」の制作発表会見が6月24日、ラフォーレミュージアム原宿(渋谷区神宮前1)で開かれ、主人公・コブラ役の声優、野沢那智さんや応援団長に選ばれた芸人のケンドーコバヤシさんらが出席した。
「コブラ」は、左腕に「サイコガン」を持つ不死身の宇宙海賊、コブラの活躍を描くSFアクション。雑誌「週刊少年ジャンプ」で1978年に連載を開始し、1982年には映画、TVアニメ化され人気を集めた。会見では30周年を記念し、玩具卸大手ハピネット(台東区)が第3弾から成る新作アニメを8月より順次発表することが明らかになった。第1弾は、寺沢さん自ら監督・脚本・絵コンテを務める新作。
ブロンドの「コブラガール」を引き連れ会場に姿を現した寺沢さんは「26年ぶりで(主人公コブラの)顔はハンサムになったが内容は変わらない。手描きのダイナミズムを楽しんでもらいたい」とCGに頼らない日本のアニメーションならではの世界観を約束。コブラ役の野沢さんも「今どきのアニメとひと味違った作品にしたい」と意欲をのぞかせた。
会見では、26年前に公開された劇場版でコブラ役と主題歌を務めた松崎しげるさんによるサプライズライブも。新作アニメでもエンディングテーマを歌う松崎さんは「優しさとユーモアがあり世界でも愛されている作品。今の時代に復活するのは当たり前」とコブラを絶賛、「愛をテーマに歌いたい」と楽曲への意気込みを語った。途中「応援団長」として登場したケンドーコバヤシさんは、作品の大ファンということもありコブラのイラストが大きく描かれたTシャツ姿。
寺沢さんからサイン入りの「サイコガン」を手渡されると、「サイコ」に掛けて「最高です」。「ハリー・ポッターシリーズを抜いて1億万部を超えるようにしてください」と寺沢さんからの「指令」を受け「手売りで全国行脚します」と恐縮しきりだった。
30周年記念プロジェクトでは、第1弾として寺沢さん自ら制作に携わる「ザ・サイコガン」オリジナルビデオアニメDVD(全4巻)を8月29日から順次発売。ファンの間でアニメ化を望む声が多かったという「タイム・ドライブ」シリーズを第2弾DVD(全2巻)としてアニメ化するほか、来春にはTVアニメシリーズ「六人の勇士」を放送開始予定。TVアニメシリーズは、26年前の劇場版、アニメシリーズでも監督を務めた出崎統さんが監督を務める。
映像はいずれもフルハイビジョンで制作、「原作の世界観を壊さないように、従来のセル画では表現できなかったCGも取り入れる」(ハピネット・楠原真理子プロデューサー)という。
ブロンドの美女を連れ撮影に応じる寺沢さん、ケンドー小林さんら(関連画像)会見で熱唱する松崎しげるさん(関連画像)ハピネット寺沢武一公式サイト