不公正なコーヒー産業の実態を暴き、貧困に苦しむコーヒー農家を救うために立ち上がった男を追ったドキュメンタリー映画「おいしいコーヒーの真実」の上映が5月31日、渋谷「アップリンクX」(渋谷区宇田川町、TEL 03-6825-5502)で全国に先駆けて始まった。
同作は、不公正な貿易が横行するコーヒー産業を浮き彫にするとともに、コーヒーの原産国、エチオピアで貧困に苦しむコーヒー農家を救うため奮闘するオロミア州コーヒー農協連合会の代表、タデッセ・メスケラさんの姿をとらえた長編ドキュメンタリー。イギリス生まれの兄弟、マークとニック・フランシス監督の共同作品として発表された。
年間800億ドル以上の対価を生むコーヒー産業だが、大手企業がコーヒー市場を支配し、コーヒー農家に支払われる代価は低い。このパラドックスに最も陥ったエチオピアで2002年末、深刻な飢餓(きが)が公にされたことを受け、コーヒーに関する映画を作るため両監督が映画の制作に動き出した。
入場料(当日)は、一般=1,500円、学生=1,300円ほか。アップリンクXで公開後、全国順次ロードショー予定。