国学院大学渋谷キャンパス(渋谷区東4)で5月26日、現在第一線で活躍する法廷画家のスケッチなどを紹介するユニークな企画展「法廷画展」が始まった。
同展は、映画「ハッシュ!」などで知られる橋口亮輔監督の6年ぶりの新作「ぐるりのこと。」の公開記念展。同作が映画初主演となるリリー・フランキーさんが、劇中で法廷画家を演じることから企画された。映画は、リリーさん演じる夫と、子どもを失いうつ病を患ったその妻(木村多江さん)によるラブ・ストーリー。バブル崩壊後の90年代初頭を舞台に、当時の犯罪や事件にも迫る。
企画展では、第一線で活躍する法廷画家、くどう昭さん、中原周作さん、染谷栄さん3人の法廷画を公開。映画ともリンクする90年代初頭に起きた大事件、オウム地下鉄サリン事件や連続幼女誘拐殺人事件などのスケッチを中心に、約20点の法廷画を展示する。各画家により絵のタッチや特徴が異なるため、三者三様の描き方を見比べることができる。
スケッチのほか、法廷画が取り上げられた際の報道番組を取り上げた写真や、東京地裁の中で最も広い「104号法廷」をのぞくための、実際にある小窓と同じ寸法で再現したパネル「KOMADO-104」なども展示し、法廷の様子を立体的に紹介している。
会場は、同大「学術メディアセンター」(TEL 03-5466-0162)1階多目的ホール。入場無料。開催時間は9時~17時。5月31日まで。同作は、6月7日よりシネマライズほかで全国順次ロードショー。