米大統領選挙の各党指名候補を決める予備選が米国内で一斉に実施される「スーパー・チューズデー」が間近に迫る中、ひと足早く決戦の火曜を迎えた日本では、2月5日朝から米民主党による史上初の「グローバル予備選」が都内でも実施され、多くの在日米国人が足を運んだ。
グローバル予備選は、在外米国人がインターネットやファクス、郵送などで投票に参加できる史上初の試み。2006年米中間選挙で在外米国人からの僅差の不在者投票が上院議席獲得につながった民主党が、今回の大統領選で初めて導入した。党員は同5日から12日までの間、各種手段を通じて投票できるほか、日本を含む34カ国に専用の投票所も設けている。
5日、都内に設けられた投票所は、渋谷・道玄坂の貸会議室スペース「Forum8(フォーラムエイト)」(渋谷区道玄坂2)が会場。日本でグローバル予備選を組織する「Democrats Abroad Japan(DAJ)」の呼びかけやCNNなどの報道で同予備選を知った熱心な有権者が次々と訪れ、本国さながらに「票」を投じた。
都内近郊の国立大学で教授を務めるというソーントンさん(36歳)はこの日、昔からの熱心な民主党支持者という父親を含む一家3人で訪問。「(州ごとに行われる本国の投票に比べ、海外枠として割り当てられる代議員の数も少ない)こっちの方が自分の影響力が出る。情報交換の場にもなり、日本にいてもお祭りっぽく盛り上がれる」と話していた。
米大統領選は、同5日から22州で実施される予備選で民主、共和各党の代議員を選出した後、全国党大会で各党候補者を指名。11月の本選挙の結果で大統領が決定する。民主党はヒラリー・クリントン氏、オバマ氏両候補による激戦が続いており、予備選の行方に注目が集まる。
日本では同9日に名古屋、翌10日京都にも投票所が開設される予定。