欧州最大手金融グループのHSBC（本社＝英ロンドン）は1月31日、広尾に富裕層の個人向けサービスを専門に行う「HSBCプレミアセンター広尾店」（渋谷区広尾5）をオープンした。場所は、「明治屋広尾ストアー」が入る商業施設「広尾プラザ」2階。同日、旗艦店となる「赤坂店」（港区赤坂5）も同時オープンした。

　同店は、1,000万円以上の預かり資金を持つマス富裕層に向け2000年にサービスを開始した「HSBCプレミア」サービスのみを提供する国内1号店で、世界での導入は36カ国目。国内の銀行でも富裕層に特化した業態は初だという。

　世界で200万人いるとされる「プレミア」顧客が利用できる「ラウンジ」を中心にした店内では、6つのブースで専門スタッフが応対し、資産運用アドバイスなどを行う。各ブースでは、対面形式をとりながら手元のモニターを使い、口座開設などの手続きも簡単にできる。そのほか店内には、プライバシーに配慮した専用のブースも設け、生体認証カードを即日発行できる体制も整えた。ATMは2台を設置し、24時間365日稼働する。

　9時からの開業を前に行われたテープカットで、同店・松田克弘支店長は「他国のHSBCでは、プレミアとノンプレミアの2つを併せて事業展開しているが、日本ではプレミアサービスのみをもって上陸する。これはある意味、とてもチャレンジグなこと。見方を変えれば、HSBCのお客様サービスの根幹の部分を直接体験いただける絶好の機会。ヨーロッパの『上質』を堪能ください」とあいさつした。

　営業時間は月曜～土曜（祝日除く）の9時～19時。HSBCは金融庁の認可取得を前提に、今年中に首都圏にさらに4店舗、関西圏に1店舗の計7店舗のHSBCプレミアセンターのオープンを予定している。同行では、事前のリサーチに基づき、1,000万円以上金融資産を持つ関東・関西圏在住の約630万人の個人をターゲットに顧客獲得を目指す。

「空港のラウンジ」をイメージした店内のラウンジ（関連画像）欧州最大手銀行「HSBC」、広尾に富裕層向けの日本1号店（シブヤ経済新聞）HSBC