何が上映されるのかは、座ってからのお楽しみ――プログラム名を伏せたまま旧作タイトルを上映し、客の好奇心をかき立てる「闇鍋」ならぬ「闇映画」上映が12月1日より、渋谷「シネマ・アンジェリカ」(渋谷区道玄坂1、TEL 03-5459-0581)で行われている。
「闇映画」のコンセプトをそのままに「ブラックシアター」と名付けられた同企画は、客が上映タイトルを知らされないまま、約180分の間に上映される「秘密」の3作品を続けて鑑賞できるユニークな試み。「ポパイ」や「スーパーマン」など多数の旧作映画の著作権管理、運用を手がける「DEP」(江東区)が企画した。
同社によると、こうした企画は「国内初」の試み。あらかじめ宣伝などで作品の情報が与えられている新作映画などに比べ、見るまでの「お楽しみ」となる独自の内容で、さまざまな客層を取り込みたい考えだ。
上映作品で分かるのは、SFやホラー、アニメ、サスペンスなどオールジャンルから「厳選した」(同社)という全21タイトルのアメリカ映画で、一部日本未公開作品も含むという情報のみ。劇場の公式ホームページをはじめ、特設の予告サイトでもタイトルは一切公表せず、1日3回に分けて行う上映プログラムも各回で作品を変えるため、観客が「全容」をつかむことはできない仕組みになっている。
同社営業部の竹田雅之マネージャーは「自社の作品を知ってもらうにはいい機会」と話す。普段劇場公開する機会が少ない旧作映画の配給で認知度アップも見込めるほか、同社がコンテンツ提供を手がけるハリウッド映画のリミックスサイト「映画☆いじり」などのプロモーションにもつながると考えている。
シネマ・アンジェリカでは12月14日まで「ブラックシアター」を上映。1プログラム3本立てで、上映時間は10時30分~、14時~、17時30分~。料金(1プログラム)は、一般=1,300円、大学生以下・シニア=1,000円。
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