代官山「奈良県代官山iスタジオ」(渋谷区恵比寿西1、TEL 03-3461-5550)では12月5日より、奈良・東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)、通称「お水取り」を紹介する企画展を開催している。
修二会は、国の繁栄や安泰を祈る行事として古くから伝わる法要の1つで、国内では奈良地方の古寺が執り行うものが著名。中でも「お水取り」の通称で知られる東大寺二月堂の修二会は規模も大きく、毎年3月の本行には全国から多くの参拝客が訪れる。
同施設で開催中の特別展「春を呼ぶ炎~古都の春のメッセージ~」では、お水取りで炎を灯し振りかざされる長さ7メートルにも及ぶ「大松明(たいまつ)」や、実際に使われる法具、衣装などを一堂に集め、お水取りの魅力を紹介する。
展示するのは、竹でできた実寸大の大松明をはじめ、東大寺所蔵の貴重な法具の数々、京都から運んだという1300年前から使われているという時香盤(香時計)、和紙を重ねて作られた衣装「紙衣(かみこ)」など。お水取りの様子をダイナミックに伝える大小10点以上の写真作品は、写真家の植田英介さんが提供した。会場では修二会行事の映像も上映。
同館では同8日に同展開催を記念したコンサートも開催予定。展示会場は1階イベントスペース。入場無料。12月17日まで(火曜休館)。