ゆとりある「スローな葬儀」を-青山にギャラリー併設の葬儀ラウンジ

「スローな葬儀」などの葬儀プランを提供する新拠点「ディグニティ青山」外観

「スローな葬儀」などの葬儀プランを提供する新拠点「ディグニティ青山」外観

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 ゆとりのある「スローな葬儀にしませんか」??これまでの葬儀の概念を変え、過剰な演出や出費を抑えた新たな葬儀スタイルを提案する新拠点が10月31日、青山・骨董通り近くの一角にオープンした。

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 「ディグニティ青山」(港区南青山6、TEL 03-5766-0012)は、ギャラリーを思わせるフローリングの落ち着いた空間で「ゆっくりとした葬儀」「女性のための葬儀」などオリジナルの葬儀企画に対応するプランニング専用ラウンジ。12月には併設する地下1階にギャラリーを開設し、アーティストやクリエーターによる「いのちの尊厳」発信にも注力していく。

 施設は、長野県南信エリアで80年にわたり葬儀関連事業などを手がけてきた「いとう」(長野県飯田市)の子会社で、今年4月に設立された新会社「ディグニティ」(渋谷区恵比寿1)が直営1号店として開いたもの。伊藤茂雄社長を含む首脳陣3人はMBA取得者で、7月には全国の葬儀社7社が追加増資に参加。今後は地方と都市の格差問題や外注への依存体質など、葬儀事業全般の見直しを図り、全国展開も視野に入れている。

 プロデューサーとして参画したのは、雑誌「エココロ」や「100万人のキャンドルナイト」などのアドバイザーも務めるマエキタミヤコさん。ロゴや店舗設計にもこだわり、「相談しやすい」空間作りを目指した。ラウンジ空間は広さ約40平方メートル。

 同社のプランで特徴的なのは、「スローな葬儀」などの独自スタイルに加え、葬儀費用の中でも高額で金額が不透明となっていた「祭壇」を1プライスに統一し、デザイン面などでも顧客の要望に対応する点。生花の増減などで大幅に費用が上下する従来の生花祭壇スタイルを一新し、低価格でデザイン性の高い祭壇を提案。今後はキャンドルを取り入れた「キャンドル祭壇」や季節の花を添える「季節祭壇」などの導入も予定している。

 セレモニープランは、時間にもゆとりを取り「あかり祭壇」でゆっくりとした別れを提案する「クラシックフューネラル」や女性スタッフの接遇で葬儀を行う「レディースフューネラル」、レストランで故人をしのぶ「レストランフューネラル(偲ぶ会)」など。同社ではこれらのプランを、40万円台を中心とする祭壇費用を含め、親族20人・会葬者30人のプランで120万円台の中心価格で提供(宗教者へのお礼含まず)。葬儀費用は従来に比べ、およそ10万円〜30万円のコストダウンが見込めるという。

 12月1日にオープンする地下1階のアートギャラリー「D」では、社名と同じ「ディグニティ(尊厳)」を空間コンセプトに、アーティストに空間を無料開放する。審査は作品などを見て同社が判断し、若手アーティストなどの支援・社会貢献にもつなげる。同施設を拠点に、今後は定期的なイベント開催や小冊子の発行などを通じ、「いのちの尊厳」を訴求していく。

 営業時間は10時~19時。月曜定休。

ディグニティ広域渋谷圏で「100万人のキャンドルナイト」(シブヤ経済新聞)

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