東急文化村(渋谷区道玄坂2)は10月16日、オンライン通販サイト「Bunkamuraオンライン市場」を新規オープンする。
大広場(プラザ)をイメージしたネット上の仮想空間に、劇場や映画館、美術館に向かう「通り」を設け、各施設に関連した店舗を開設。Bunkamuraの運営を通して得たノウハウを生かし、美術・カルチャー関連の商材を投入。「脱空間ビジネス」の柱となる事業に成長させる。
Bunkamuraではこれまでにも、館内施設で行われる公演のDVDや、美術展の図録、オンラインチケットなどの販売を行ってきたが、新サイトではサービスを一新する。「オーチャードホール」に向かう道路では、オペラやバレエ、音楽などに関連する8店舗が出店。「コクーン通り」(シアターコクーン)、「シネマ通り」(ル・シネマ)では、それぞれ演劇、映画に関連するショップをオープン。
「ザ・ミュージアム」に関連する「ミュージアム通り」は、トリックショップやサヴィニャック専門店、カタログショップなど美術や展示に関連する8店で構成する。渋谷周辺の文化施設などを紹介する「あ・ら・かるちゃー通り」には、「ブックショップ ナディッフモダン」「ねこショップ」などが登場。商品は Bunkamura施設内に8月中旬にオープンした新店舗「アーツ&クラフツ」でも販売する。
今後は、広場や通り、建物などの追加で店舗数の拡大も視野に入れるほか、オンラインチケット販売も再開。SNSなどの参加型機能も順次公開していくという。物販、コンテンツ配信、広告収益などを合わせ、2008年度の年間売り上げ1億円を目指す。サイトは同9日よりメールマガジン読者向けに先行オープン。
Bunkamuraは1989年に開業。コンサートホール、 劇場、美術館、ミニ・シアターから成る複合文化施設で、1階と地下1階にはカフェレストラン「ドゥ マゴ パリ」がある。同社は2009年の開業20周年に向けて、今後も「サービスの拡充と新たな市場開拓を進めていく」としている。