ビルの老朽化に伴い取り壊しが決まっていた代官山・八幡通り沿いの「代官山パシフィック」(渋谷区猿楽町)跡に、地上10階建ての複合ビルが建設されることが明らかになった。
商業施設やアパレル店、カフェなどが隣接する代官山のメーンストリート、八幡通り沿いにある同ビルは、40年前に建てられて以来ランドマークにもなっていた名物ビル。商業エリアの中心に位置することから、1階路面には雑貨店や有名セレクトショップなどが入居。2階以上のフロアにもサロンやデザイン事務所が入るなど、美容・クリエーティブ関連の入居者も多かった。
ビルは鉄筋コンクリート造の地下1階地上7階建て。白い壁とシンプルな造りのレトロな外観も親しまれたが、今年に入り老朽化による取り壊し計画が明らかに。耐震性の不備などから外壁を覆うようにネットが張られ、入居者の退去も進んでいた。解体作業は10月中旬にも始まる見通し。
跡地の再開発は、興和不動産(港区南青山1)と三井不動産(中央区)が共同で手がける。事業全般の業務は、プロジェクトに向けて立ち上げた新会社から、アセットマネージャーとして両社が受託する。地上10階・地下1階(塔屋1階)建て、延べ床面積は9,500平方メートル(敷地面積=2,279.64平方メートル、建築面積=1,367平方メートル)。完成後は事務所、店舗が入る予定。
解体作業は来年1月まで行われ、同月末から新築工事に取りかかる。完成は2009年6月を予定している。