東京都は10月10日より、都バスの営業運行で第2世代バイオディーゼル燃料(以下BHD)を使用したデモ走行を開始する。新日本石油、トヨタ自動車、日野自動車の3社と協力し、新燃料と車両技術を組み合わせた環境負荷の少ない走行の実用化を目指す。
使用するBHDは、植物油などを水素化処理し軽油と同一の成分にした燃料。酸化安定性などの問題で最大5%しか混ぜることのできなかった第1世代バイオディーゼルに比べ高濃度での使用が可能で、原料には植物性油脂のほか動物油を使うこともできるという。新日本石油とトヨタが共同開発し、国内では今回初の導入例となる。
燃料は、ハイブリットバスと組み合わせて使用することで、従来に比べCO2を約25%削減する。使用燃料はBHDを10%配合した軽油。渋谷自動車営業所の最新型ハイブリッドバス(日野自動車製)2台で導入し、渋谷駅~六本木駅~新橋駅を結ぶ「都01系統」でデモ走行を行う。バスには専用のラッピングを施し、実用化に向けてアピールする。走行は来年3月まで。
都では今年2月に第2世代バイオディーゼル燃料の実用化共同プロジェクトを3社と連名で発表。温暖化対策プロジェクトの一環として供給体制の検討を薦めてきた。BHDの導入に伴い、都バスではCO2の5%削減が見込める第1世代バイオディーゼルの走行実験も開始する。