イタリアの映画監督で映画界の「巨匠」、ルキノ・ヴィスコンティ生誕100周年を記念した特集上映が9月22日より、Bunkamura「ル・シネマ」(渋谷区道玄坂2、TEL 03-3477-9264)で4週間にわたり行われる。
ミラノの名門一族出身としても知られるヴィスコンティは、仏映画監督ジャン・ルノワールの助監督を務めながら、1942年「郵便配達は二度ベルを鳴らす」で監督デビュー。「揺れる大地」(1948年)などの初期の作品では、当時経済格差などが問題視されていた「南部問題」を積極的に取り上げたほか、没落貴族を描いた「山猫」(1963年)ではカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞。晩年にかけては芸術家や貴族を描いた耽美的な作品を多く残した。
Bunkamuraル・シネマでは、代表作「山猫」をはじめ、70年代に入り製作された晩年の作品2作を含む3本を特集上映。晩年の作品「ルートヴィヒ」(1973年)は完全復元版。デビュー作への回帰を誓いながらもダビングの完成を待たずに死去することになった最期の作品「イノセント」(1976年)は、完全復元・無修正版で上映する。
料金は1300円均一(入替制)。10月19日まで。