生まれも育ちも渋谷-ラッパー、K・ダブ・シャインさんが自伝本

「渋谷のドン」表紙カバー

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 ヒップホップグループ「キングギドラ」のメンバーとしても知られるラッパー、K・ダブ・シャインさんの半生を綴った自叙伝「渋谷のドン」が7月20日、講談社から発売された。

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 K・ダブ・シャイン(本名=各務貢太、以下シャイン)さんは1968年東京生まれ。人気MCのZEEBRAさんらと結成したキングギドラで日本語ヒップホップの「黎明期」を築き上げたほか、「渋谷で生まれ、渋谷で育ち、現在も渋谷在住」という生粋(きっすい)の「渋谷っ子」としての一面も持つ。

 母子家庭に生まれ、幼少時代を富ヶ谷にある実家で過ごしたシャインさんは、小学校・中学校を通して地元の区立に進学。同書には出だしから中盤にかけて、当時「遊び場」にしていたというNHK脇の遊歩道や代々木公園などの名称も登場する。

 シャインさんが音楽に目覚めたのは、80年代に入ってから。当時流行していたマイケル・ジャクソンやプリンスなどの洋楽にも影響を受けたことが、17歳での渡米のきっかけとなる。80年代は「渋谷系」音楽や「渋カジ」などのブームが起きるかたわら、「チーマー」と呼ばれる不良グループの悪さが目立ってきた時代。

 シャインさんは当時から自称・渋谷自警団「R’s(アールズ)」を結成しパトロールに務めていたほか、現在もライフワークとして「渋谷パトロール」を定期的に続けているという。

 本の中では、こうした生い立ちやキングギドラ結成のエピソードなどと並行し、開発や当時の流行などの「渋谷史」をクロニクル形式で追っているのも特徴。街で撮り下ろした写真や、渋谷をテーマにしたリリックも紹介。終わりには、現在の渋谷に向けた「思い」も綴られている。

 全144ページ。価格は1,500円。

講談社

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