エキサイト(渋谷区恵比寿4)は8月6日、無線LAN共有サービス「FON」のアクセスポイントを表示する「FONマップ」の日本版を公開した。
FONは公衆無線LANの専用ルーターを普及させることでインターネットアクセスポイントを増やすコミュニティープロジェクト。運営元の英フォン・ワイヤレス(ロンドン)によると、現在アクセスポイントは150カ国以上、約18万カ所に上る。国内では昨年8月に日本法人フォン・ジャパン(目黒区)を設立し、アクセスポイントを約1万9,500カ所(7月末時点)まで伸ばしている。
FONマップはこれまで、世界地図の広域マップから見る仕組みだったが、エキサイトとフォン・ジャパンの協力で地図を日本向けにカスタム。初期設定で渋谷駅周辺を表示し、都内を中心に日本全国や各国のアクセスポイント状況も見ることができる。従来のマップに比べ、素早いアクセス処理が可能になったという。
日本版は、アクセスポイントをそれぞれ、1時間以内にアクティブだったポイントを緑、1時間以内にアクティブではなかったポイントを黄色マークで表示。ポイントに接続した際にアクセスポータルがカスタムされている場合は、星印を表示する。今後は、フォン・ジャパンがルーター設置を呼びかける小売店やカフェ、ホテルなどのロゴをアイコンで表示することも検討する。
FONは米グーグルやスカイプ・テクノロジーズなどの大手も出資するプロジェクト。今年3月にはエキサイト、伊藤忠商事も英本社への出資を表明しており、今後の普及度が注目される。FONの利用には、1,980円の専用ルーター購入と会員登録が必要。サービスは有料コースもあるが、アクセスポイントを開放し他ユーザーのアクセスポイントも利用できる無料コースが基本。日本では当面、無料ユーザーの取り込みに力を入れる。