青山学院は、青山キャンパス(渋谷区渋谷4)の再開発計画について事業内容の一部を明らかにした。キャンパス内で最も古い高等部北校舎(1925年=大正14年竣工)などの建て替え事業を発端に、2007年度中の着工を目指す。
再開発は「伝統の中での新生」などをテーマに同学院が取り組むトータルデザインに基づくもの。専門教育の実践や大学院体制の拡充、世界レベルの教育研究拠点の開設など教育面の再構築に加え、青山キャンパスの再開発事業では、主に高等部校舎の建て替えと「大学A棟(仮称)」の新築などを計画している。
大学A棟は今後順次校舎を建て替える際の「受け皿」として活用し、新設学部の教室や研究を確保するための校舎を新築。改築が決まった高等部校舎は、安全・防犯対策の強化、教育環境の改善、利便性の向上などを基本プランに建て替え工事を進める。
同学院によると、各取り組みの総工費は大学A棟新築が30億円、高等部校舎改築が60億円。1929年(昭和4年)に当時大学図書館として建設された「間島記念館」(旧間島記念図書館)は、歴史・文化的建築物として免震化工法による保存が決まった。外壁の剥落防止などの安全改修、バリアフリー化などを計画している。
各再開発事業の詳細ついては、着工時期も含め9月中旬以降に正式発表するという。1874年(明治7年)創立の同学院は、1883年に青山の地に「東京英和学校」(1894年「青山学院」に改名)を開校。その歴史は120年以上に及ぶ。青山学院大学は1949年(昭和24年)に開設された。