渋谷スペイン坂のゲームセンターが閉店-14年の歴史に幕

撤退作業が進み看板も取り外されたゲームセンター跡(2007年6月撮影)

撤退作業が進み看板も取り外されたゲームセンター跡(2007年6月撮影)

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 渋谷・スペイン坂上で10年以上にわたり営業を続けてきたタイトー(千代田区)直営のゲームセンターが6月3日、閉店した。

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 正面に渋谷パルコ、入居するビル隣にシネマライズ、という好立地にタイトーが進出したのは1993年。劇場を挟み正面とスペイン坂に面した2つの入り口が特徴的だった施設は、2001年に大規模なリニューアルを行い、10代女性にターゲットを絞った「ポップティーンステーション」としても知られていた。

 店は当初、タイトー直営のアミューズメント施設で配布されていた無料誌(現在は廃刊)と同名の「TiLT(ティルト)」としてオープン。その後の業態変更で「タイトーステーション」になってからは、UFOキャッチャーなどの景品獲得ゲームや、90年代後半からブームを巻き起こしたプリクラの導入にも注力した。

 プリクラ・ブーム当時、学校帰りなどに渋谷に立ち寄った際、センター街などのゲームセンターに比べクリーンなイメージのあった同施設を利用した若者も少なくない。2001年に「ポップティーンステーション」へとリニューアルを図ってからは、主要ターゲットの「女子高生」色がさらに色を増す。

 ポップティーンステーションでは、既存のゲーム機に加え、ティーン向けファッション誌「ポップティーン」の誌面と連動したイベントも定期開催。プリクラ撮影用のコスチュームも充実させるなど、女性ターゲットに重きを置いた戦略を打ち出した。昨年11月には店名を「VI-POP(ヴィーポップ)」に変更し、引き続き「渋谷最大級のプリクラコーナー」などをウリにしてきたが、今年6月になり「苦渋の選択」(同社)を強いられ、撤退に追い込まれた。

 入居していた「ライズビル」1階にはゲームセンター開業前、カフェ「ローズルーム」(1986年~)、リクルート運営の若者支援拠点「ガーディアン・ガーデン」(1990年~、1993年に銀座へ移転)がそれぞれ出店していた。今後の新たなテナント動向に注目が集まりそうだ。

タイトー

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