トランスコスモス（渋谷区渋谷3）はインターネット上の3D仮想世界「セカンドライフ」（以下「SL」）内に企業向けの貸しイベント会場を併設したテレビ局を開設した。SL参入支援事業の一環で、自社の「土地」を持たない企業に向けてトライアルの場として会場を貸し出すほか、局を通じイベント内容を広く伝える相乗効果も見込む。

　同日付けで開設したのは「TV station（テレビ・ステーション）島」。貸し会場では、SL参入を目指す企業が販促活動などのイベントを開催し、「（SL内での）反応や効果を見ることができる」（同社）仕組み。イベントの企画・運営はトランスコスモスが手がけ、コンテンツ制作は同社グループ会社のウェブスタージャパン（中央区）が担当する。

　ユーザー側には「テレビ」（ツール）を無料配布し、会場外にもイベントの様子を伝える。局開設と同時に、SL内のニュースを配信する専用番組も開始した。番組では主に、各島のレポートやアバターへのインタビューを行い、島の中にある巨大モニターでも様子を伝える。ニュースは、SL会員以外も視聴可能な専用ウェブサイトでも配信する。

　トランスコスモスは今年5月SL参入支援サービスに本格着手し、SL内のアバター派遣サービスなどの新戦略を発表してきた。競合との差別化を打ち出し、未参入企業の取り込みを目指す一方で、参入済みの企業に対してもサービス提供をプロモートする構え。

トランスコスモスセカンドライフ（日本語版）