アマゾンジャパン(渋谷区渋谷2)は6月26日、書店販売大手の丸善(中央区)と共同ブランストアを立ち上げることで合意し、8月下旬をめどに一般ユーザー向けのオンラインショップサイトを開設すると発表した。アマゾンジャパンが国内書店と共同でストア運営を行うのは今回が初めて。
丸善はこれまでにも自社サイトなどでネット通販事業を展開してきたが、今後はアマゾンとの共同事業に切り替え、商品の決済、配送方法などサイトのシステム面などでアマゾンのノウハウを活用する。大幅なコスト減を見込むほか、ユーザーの利便性を高めることで、伸び悩んでいたネット販売事業での売り上げ増加を目指す。
既存の「丸善インターネットショッピングサイト」をリニューアルし、共同ブランドストアを立ち上げる。サイトではAmazon.co.jpで取り扱う書籍、音楽CD、家電製品などの商材をはじめ、丸善の店頭で販売しているオリジナル文具や雑貨などを展開。検索システムやカスタマーレビュー、マイページなどAmazon.co.jpで利用できる各種機能も実装する。
丸善はリアル店舗の書店員が持つ接客ノウハウを生かし、書評やコメント、特集記事などをまとめた自社情報サイトを同時に運営。アマゾンとの共同ストアにリンクを貼り、情報サイトへの誘導を促すという。
1869年(明治2年)に創業した丸善は、翌1870年日本橋に1号店を開業。輸入書籍などを日本に紹介し国内の知識層などから支持を集める。現在、全国に48店舗を展開している。