ダスキン(本社=大阪府吹田市)は4月19日、翌20日に渋谷・公園通り沿いに開業するミスタードーナツの新業態店「アンドナンド」の内覧会を行った。渋谷1号店には午後から報道関係者が集まり、発表会見にはミスタードーナツのイメージキャラクターを務める若手女優の相武紗季さんと人気俳優の玉木宏さんも出席した。
アンドナンドは、ミスタードーナツが「大人のミスド」をコンセプトにこれまで空白商圏となっていた都市部の客層に向けて打ち出す新業態。従来に比べ高価格帯のドーナツを開発、カフェ需要も見込みコーヒーの質にもこだわったほか、内外装や制服などのハードも一新しビジネスマンやOL層に「くつろぎの場」を提供する。テークアウト客が6割以上だった既存業態からイートイン中心の「滞在型」店舗へと脱却を図る狙いもある。
20日にオープンする1号店「渋谷公園通りショップ」(渋谷区宇田川町、TEL 03-5428-5050)は、店舗面積=約80坪、客席数=100席。「リゾート」の要素を取り入れ円形のソファシートを採用、屋外にはウッドデッキのテラス席も設けた。レジ横にはカフェテリア形式のショーケースにドーナツを並べ、客は好きなドーナツを自らトレイに取る仕組みを初めて導入する。
新メニューは「プレミアム感」を前面に打ち出す4つの主力メニュー。食材選びや小麦、バター、卵の配合にこだわった「プレミアムドーナツ」は各250円。ドーナツは黒糖・くるみ・いちじくを練り込んだ「いちじく黒糖」やストロベリークリームでコーティングしたブルーベリージャム入り「ミックスベリー」、カカオを練り込み生チョコクリーム、アーモンドなどをトッピングした「リッチチョコレート」など。クラシカルな製法で作る「クラシックドーナツ」は、「メープル」「ミックスベリー」「シナモン」「レモンティ」の4種類で価格は各180円。ドーナツ生地を棒状に焼き上げた新メニュー「スティック」(各180円)も提供する。
主力メニューには軽食として提供する「惣菜パイ」も登場。「イタリアンデリ」を意識した具材を包み焼き上げる新商品で、ズッキーニやピーマンのトマト煮を包んだ「カポナータ」、チーズと角切りベーコン入りの「ベーコンチーズ」(各300円)など。軽食はほかに、各種サンドイッチも提供する。コーヒーは、非営利環境保護団体認証のコーヒーがメーンで「オリジナルブレンド」(300円~350円)ほか。
19日午後、アンドナンドの制服を着て会見場に登場した相武さんは「ドーナツは大好き」と語り、試食したプレミアムドーナツについては「おしゃれでリッチな感じ。特にチョコレート味がお気に入り」と話したほか、玉木さんも「ドーナツは普段も食べる。店にも行ってみたい」と続けた。
アンドナンド業態は今年度中に都心部を中心に6店舗を出店予定。経過を見て今後全国政令指定都市へのFC展開を目指すという。想定客単価は690円。渋谷店の初年度月間売上目標は1,760万円。
営業時間は8時~23時。年中無休。