東急電鉄(渋谷区南平台町)は4月5日より、田園都市線で朝8時台に渋谷へと乗り入れる急行列車13本を「準急」とするダイヤ改正を導入した。ラッシュ時の混雑を緩和し同沿線全体の定時運行を目指す。
田園都市線ではこれまで朝のラッシュ時に渋谷駅方面に向かう乗客が集中し、急行列車などで慢性的な列車遅延が発生していた。ダイヤ改正後は、二子玉川-渋谷駅の7駅(二子玉川・用賀・桜新町・駒沢大学・三軒茶屋・池尻大橋・渋谷)間を各駅停車とし、ラッシュ時の混雑を平準化させる狙い。
これにより従来は停車駅が三軒茶屋駅のみだった急行に比べ、二子玉川-渋谷間の最短所要時間はおよそ2分長くなる見通し。今回のダイヤ改正にあわせ、二子玉川-池尻大橋間をはじめとする各駅のホームではスタッフを大幅に増員し、ラッシュ時の対処にあたるという。
東急電鉄はこれまでも、運転本数の拡大やドア数の多い新車両の導入などで田園都市線の混雑緩和に対処してきた。現状ではこれ以上の本数増設は難しいことから、現在、二子玉川-溝の口駅間の複々線工事を、大井町線大井町-二子玉川駅間の改良工事とともに進めている。2007年度中には、6ドア・座席格納車両の列車6編成を新たに導入する予定。