三井不動産は3月15日、東京都から定期借地契約で土地を借り受け進めてきた公有地再生事業「南青山一丁目団地建替プロジェクト」(港区南青山1)の竣工式を現地で行った。
同事業は、民間からの地代収益などを見込む都市再生プロジェクト「民間都市再生事業」の第1号計画として、三井不動産など3社が事業主となり開発を進めてきたもの。着工は2004年3月。建て替えの対象となり、今回一部が残された「南青山1丁目団地」は、およそ50年以上前に建てられた都営住宅で老朽化が進んでいた。
地下鉄青山一丁目駅からほど近い約6,784平方メートルの敷地内に建てられたのは、住宅や商業施設、図書館などが入居する複合施設。ビルは主に民間賃貸住宅(390戸)と港区立図書館、商業・業務施設などが入る地上46階建ての高層タワーN棟(写真)と、都営住宅(150戸)、高齢者グループホーム、港区立保育園などが入る地上14階建てのS棟から成り、2棟の間には緑化スペースを含むコミュニティー広場を併設。N棟の最上階までは民間高級住宅「パークアクシス青山一丁目タワー」が入居している。
竣工式には、石原慎太郎都知事らが出席し祝辞などを述べた。同事業の定期借地契約は70年で、今後は同様の計画として赤坂・六本木地域、環状二号線新橋周辺などの事業が完成を控えている。