新海誠(しんかいまこと)監督が描く連作短編アニメーション「秒速5センチメートル」(配給=コミックス・ウェーブ)が全国の公開に先がけ、3月3日より渋谷・シネマライズ(渋谷区宇田川町、TEL 03-3464-0051)で先行ロードショー公開される。
新海監督は、初の劇場長編作品「雲のむこう、約束の場所」(2004年)で、数々の作品をおさえ第59回毎日映画コンクールアニメーション映画賞を受賞した気鋭映像作家。最新作となる「秒速5センチメートル」では、外部の制作会社に頼らず監督自らがすべての行程に目を通すという「個人スタジオ体制」で3作の短編アニメを制作、第1話はYahoo!JAPAN内の公式サイトで会員向けに無料先行配信を行った(2月中旬に終了)。
短編作品は「桜花抄」(第1話)、「コスモナウト」(第2話)、「秒速5センチメートル」(第3話)。全編を通じ日常ドラマを描いたラブストーリーで、「ロケハンを徹底、SFやファンタジーなどの『架空』の要素は登場しない」(配給元)という独自のアニメーションに仕上がった。ストーリーは、90年代前半から現在までの日本を舞台に、一人の少年を軸にしながら展開していく。
主要スタッフはほかに、西村貴世さん(作画監督)、丹治匠さん、馬島亮子さん(ともに美術)ら。主題歌には、山崎まさよしさんのヒット曲「One more time, One more chance」を起用した。
渋谷での公開を皮切りに、3月下旬より全国の単館系劇場で順次公開予定。公開初日の同3日と4日には、シネマライズで監督、キャストらによる舞台挨拶が行われる。