総合情報サイト「All About」を運営するオールアバウト(渋谷区恵比寿1)は、4月1日付けでリクルートが発行する総合金融情報誌「あるじゃん」の事業を譲り受けると発表した。
オールアバウトは昨年8月、投資信託や保険など各種金融商品の購買代理サービスを行う子会社「オールアバウトフィナンシャルサービス」を設立し、金融サービス業への本格参入を表明するとともに、12月には専門家がガイドする金融情報サイト「All Aboutマネー」を自社ポータル内に開設、一連の取り組みで金融関連の動きを強めてきた。
一方、1995年創刊の同誌は「初心者にも分かる総合マネー情報誌」として、投資情報や金融商品、各種サービスの情報を、実例などを加えながら「分かりやすく」紹介。月刊「あるじゃん」をはじめ、ムックの「定年あるじゃん」、増刊「保険ガイド」の合計発行部数は約20万部に上る。
オールアバウトは、同誌の事業を譲り受けることで「両媒体のユーザー(読者)の接点を『拡充』。双方の媒体価値を最大化する」とし、事業移管後はネットと紙媒体の連動に力を入れる。今後は子会社のフィナンシャルサービス社が囲い込む「独立系フィナンシャルプランナー(IFA)」向けのサービスで、誌面との連動も視野に入れている。
オールアバウトの主要株主は現在、リクルートが株式保有率47.9%で筆頭、第2位はヤフーで35.3%。同社によると、All Aboutのユニークユーザー数は月間1,500万人。