タンザニア・ムワンザの湖周辺で起こる実情をもとに、アフリカの貧困、荒廃をリアルに描き出したドキュメンタリー映画「ダーウィンの悪夢」(フーベルト・ザウパー監督)が12月23日、渋谷での公開を皮切りに全国ミニシアターで順次ロードショー公開される。
2004年ヴェネツィア国際映画祭での受賞をはじめ、2006年米アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にもノミネートされた話題作。アフリカ最大の湖、ヴィクトリア湖に放たれた淡水魚ナイルパーチによる生態系破壊と、魚の輸出によって生計を立てる周辺地域の現状を追った。
急速なグローバル化が描き出す現実は、蔓延する伝染病や街をさまようストリートチルドレンなど、現地の人びとが強いられる厳しい生活。カメラが追う衝撃的な内容は各国で物議を呼んできた。
東京では、渋谷「シネマライズ」(渋谷区宇田川町、TEL 03-3464-0051)での単館上映(2006年12月21日現在)。同23日の公開を筆頭に、来春にかけて全国ロードショー公開される。配給はビターズ・エンド。(写真=映画「ダーウィンの悪夢」より)