絶滅の危機に瀕する「ジュゴン」の環境保護イベントが11月18日、19日の2日間、代官山で開催される。
海棲哺乳類の一種で、人魚伝説のモデルとも言われるジュゴンは、熱帯から亜熱帯の浅く暖かい海域に生息し、かつてはアフリカからオーストラリア付近まで広く分布していたと言われる。現在、開発などの環境破壊で生息数は激減し、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストでも絶滅危惧種に指定されている。
日本では、唯一の生息地とされる沖縄県・辺野古の普天間基地移設問題で、環境保護団体などから保護を訴える声が活発化。各団体が署名活動などのキャンペーンを展開している。
今回、イベントを企画したのは、映像制作などを手掛けるエーティーエムケー(渋谷区恵比寿西1)。同社の山口寛之さんによると「(社員の)海好きが高じて、ジュゴンのために何かできることはないか」と考えたのがキャンペーンを始めるきっかけだったという。
キャンペーンは、2010年の「国際ジュゴン年」制定採択案決議(IUCN)を目指すWWF(世界自然保護基金)ジャパンの活動を支援するもの。今年10月には「2010年を国際ジュゴン年に」をスローガンに専用ホームページを開設、「ジュゴンのことを知ってもらいたい」との思いからイベントも始めた。
会場となるのは、同社事務所からほど近い「奈良県代官山iスタジオ」(TEL 03-3461-5550)。1階多目的ホールでは、アーティストなどをゲストにトークイベントを開催するほか、映像放映やパネル展も展開する。同18日、19日のゲストは、写真家の倉沢栄一さんとWWFジャパンの花輪伸一さん。ホームページでは現在、ジュゴンに関する絵やイラスト、動画などの投稿も受け付けている。(写真=キャンペーンロゴ)