Bunkamura(道玄坂2、TEL 03-3477-9111)は9月4日、「第16回 Bunkamuraドゥ マゴ文学賞」に、フードジャーナリスト、平松洋子さん著の「買えない味」(筑摩書房)を選出したと発表した。
1933年にパリで創設された「ドゥ マゴ文学賞」に倣い、1990年に選考をスタートした「Bunkamuraドゥ マゴ文学賞」は、「先進性」「独走性」などの観点から作品を選出。受賞者には、内田春菊さんや町田康さん、吉本ばななさんなどがいるほか、歴代の審査員も、筒井康隆さんや椎名誠さんといった著名作家が担当してきた。
受賞者の平松さんは、アジアをはじめとした食文化・生活文化を題材に著述活動を展開、自著のほか雑誌や新聞などの寄稿でも人気の作家。受賞作「買えない味」では、晩秋の柿や冷やごはん、土瓶で入れる番茶など、日常の中にある「おいしさ」を綴ったエッセイ50編を書き下ろした。審査員を務めた山田詠美さんは選評の中で、「品がある。味がある。風味がある。人が見える。(中略)『色』がある」(Bunkamuraホームページより)と作品を評している。
平松さんには賞金100万円が進呈されるほか、10月11日にはBunkamuraのカフェ「ドゥ マゴ パリ」で授賞式が開催される。