東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス、TEL 03-3280-0099)では8月5日より、約40年に渡り水中写真を撮り続けてきた写真家、中村征夫さんによる「海中2万7000時間の旅」展を開催する。会場は2階展示室。
1945年生まれ、秋田出身の中村さんは、20歳で写真とダイビングを独学で学び、専門誌のカメラマンを経てフリーとしての活動を開始。水中風景や海の生物など国内外で「自然の海」を捉えた作品をはじめ、汚染や重油流出事故などの環境問題を伝える報道写真も多数発表し、注目を集めてきた。主な受賞歴は、第13回木村伊兵衛賞(1988年)、朝日広告賞グランプリ(1994年)など。
同展では、中村さんが約40年の水中写真家活動の中で撮影した作品の中から、代表作や近年撮影されたものなど全218点を展示する。作品は大型プリントのものが中心で、ザトウクジラが等身大にプリントされた「ザトウクジラの一家、トンガ、ババウ諸島」(2005年8月)が、横13メートル、縦4メートルで最大の大きさ。会場では大型モニターで映像作品も上映。展覧会と同名のカタログ(2,300円、上製本はDVD付き4,095円)も販売する。
同13日には中村さん本人による展示解説・サイン会を行うほか、同20日はトーク&スライドショーを開催。展覧会の入場料は、一般=800円、学生=700円ほか。9月18日まで。(写真=「マダラトビエイ、サイパン」2005年4月©中村征夫)