ジュリアーニ元NY市長のセキュリティー企業が日本法人

事業戦略説明を行う代表取締役会長兼CEOの齋藤ウィリアム氏

事業戦略説明を行う代表取締役会長兼CEOの齋藤ウィリアム氏

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 ルドルフ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長が設立した米セキュリティーコンサルティング企業グループの日本法人「ジュリアーニ・セキュリティ&セーフティ・アジア(GSSA)」(渋谷区神宮前5)は8月2日、北青山で事業戦略説明会を開催した。

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 2期8年に渡りニューヨーク市長を務めたジュリアーニ氏は退職後、2002年1月に危機管理のコンサルティング企業「ジュリアー二・パートナーズ(GP)」を設立。「ジュリアーニ・セキュリティ&セーフティ(GSS)」は、同社のセキュリティーコンサルティング部門を担うもので、GSSAは、GPとフォーバル(渋谷区神宮前5)の合弁企業として今年6月に設立された。資本金は非公開だが、出資比率は、GSS=65%、フォーバル=35%。代表取締役会長兼CEOにはフォーバルCTOの齋藤ウィリアム氏が就任した。

 ジュリアーニ氏は、2001年9月11日に発生した米同時多発テロ事件時では復興の陣頭指揮にあたったことで知られるほか、GSSの主要メンバーには、テロ対策で実績のあるFBI元幹部やニューヨーク市の元消防署長、元危機管理局長、元警察副署長らが名を連ねている。また、GSSAの最高顧問には初代内閣総理大臣官房・内閣安全保障室長の佐々淳行氏が就任した。

 GSSAの事業の核となるのは、ジュリアー二氏が市長在任中にニューヨーク市で経験した危機管理のノウハウをクライアント企業などへ提供することで、エネルギー関連企業など500社以上へのコンサルティング実績をもとに、ITセキュリティー、物理セキュリティー、組織セキュリティーを統合した独自のメソッドによるコンサルティングを行う。

 齋藤氏によると、米国では「災害時の事業継続計画(BCP=Business Continuity Plan)を準備することで、効率が良くなる」ケースが多く、例えば、「社員の位置情報を把握するトラッキングは、災害時に初めてスイッチを入れるのではなく、日常的なツールとして利用できる」という。

 GSSAのサービス対象エリアは日本、中国、韓国で、主なターゲットは民間企業。齋藤氏は、「中でも、エネルギー関係や製薬メーカーなど、人の信用を扱っている企業が対象になる」(齋藤氏)と話しており、問題発生後、速やかに情報を公開し具体的なプログラムで回復を目指すことがIR上も重要な対策である点も強調していた。

ジュリアーニ・セキュリティ&セーフティ・アジア

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