コンピューターセキュリティー対策を提供するマカフィー(道玄坂1)は5月31日、同社内で企業向けセキュリティ管理システムの新製品「McAfee Total Protection」を発表した。同サービスは、今まで別々になっていたウイルス、スパイウエア、スパムメール、フィッシングなどのセキュリティ対策サービスを1つに統合し、同社サーバーの管理で顧客企業が所持するクレジットカードや電子メールアドレスなどの個人情報漏洩を防ぐというもの。同社ワールドワイドフィールドマーケティングシニアバイスプレジデントのクリス・ケンワーシィさんは、2005年に起きた米・バンクオブアメリカやタイムワーナーなどの大手企業による情報漏洩問題を例に出し、これらの危機管理は企業イメージを維持する上でも重要だと説いた。サービスでは、社内ネットワークに接続されたあらゆるコンピューターが起動時毎にセキュリティー対策が最新のものかどうかを確認し、必要であれば更新を行う。また、社内ネットワークに接続された個人所有のコンピュータも、アクセス制限を応用することで「ウィニー」に代表されるファイル共有ソフトによる情報漏洩も防ぐことが可能になるという。また同サービスは、銀行やクレジットカード会社の虚偽ウェブサイトで、パスワードやクレジットカード情報の入力し情報を盗む「フィッシング」詐欺についても同様に対応する。なお、ケンワーシィさんは次期ウィンドウズ「ビスタ」に含まれる予定のセキュリティ対策ソフトについて、米オークションサイト・イーベイで昨年12月にマイクロソフトのエクセルの脆弱性が競売に出された例を出し、「向上はしているが、優れたハッカー人口の多さを考慮するとセキュリティ対策専門会社の製品を導入した方が良い」との見解を示していた。
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