4月16日、今月中旬に代々木公園ほかで行われる環境イベント「アースデイ東京2006」の記者会見が開かれ、使用済みの天ぷら油などを精製したリサイクルディーゼルエンジンで走る「天ぷら油バス」が初披露された。晴天に恵まれた同日午後、「動く会見場」となった「天ぷら油バス」は、アースデイ東京の実行委員長を務めるC.W.ニコルさんや報道関係者など約30人を乗せ、リサイクル用天ぷら油の回収場所がある青山・国連大学前を出発し、表参道や公園通りなどを約30分掛けて走行した。会見に使われた「天ぷら油バス」は、フジエクスプレス(港区)提供による観光バスで、内外装にアースデイのフラッグを使ったほかには、エンジンを入れ替えたのみだという。運転手の市原さんは「通常のディーゼルエンジンと走り心地は全く変わらない」と話していた。リサイクルエンジンは、原料となる廃食油にメタノールと触媒を加えて精製した「VDF」(植物性ディーゼル燃料)と呼ばれるもので、燃費は3~3.5 キロメートル/リットルと低燃費ではないが、従来の軽油から置き換えると1リットルにつき2.64キロの二酸化炭素が削減されるため、「地球に優しいエンジン」として知られている。排気ガスは、顔を近づけても目や鼻に刺激がないのが特徴で、この日も、排気口からかすかに揚げ物のにおいがしていた。「アースデイ東京2006」は、4月15日・22日・23日の3日間、代々木公園周辺をメーン会場に開催される。イベントでは、「マジカルアースデイツアー」と題して、天ぷら油バス・プロジェクトを主催するアースデイマネー・アソシーションが代々木公園周辺を巡るバスツアーを行うほか、エンジンは、ライブイベントなどのステージでも自家発電燃料として使われるという。また、リユースTシャツ企画や飲食店ブース、フリーマーケットなどが展開されるほか、元LUNA SEAのSUGIZOさんや近藤等則さん、UAさん、BONNIE PINKさんらによるライブパフォーマンスも行われる。(写真=「天ぷら油バス」の車内で会見するC.W.ニコルさん)
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