
東急(渋谷区南平台町)は3月24日、グループの商業施設運営事業を再編すると発表した。再編に当たり、商業施設運営の事業統括会社「東急リテールマネジメント」を設立する。
東急グループは現在、100%子会社の東急百貨店やSHIBUYA109エンタテイメントなど、国内外の6社で商業施設を展開している。再編では、今年8月1日を効力発生日として、東急百貨店を分割会社とする会社分割により、東急が100%出資して4月1日に設立するTK百貨店準備会社に吸収分割。東急は会社分割後の東急百貨店を吸収合併し、同日、TK百貨店準備会社は商号を東急百貨店に変更する。
東急の100%子会社として設立する東急リテールマネジメントは、東急から商業施設運営各社の株式を吸収分割で取得し、子会社化。子会社6社を傘下に置くことで、商業施設の一体的な運営体制を構築する。各社に分散する機能を整理するなど、経営効率を「高度化」。運営各社それぞれの特色を生かした事業づくりや、渋谷エリアを含め東急線沿線を中心とした商業施設の企画開発などに、横断的に参画。各社の事業ノウハウなどを結集することで、今後の施設や売り場づくり、新規ビジネス・コンテンツの創出などにつなげる。
再編後、東急リテールマネジメントは顧客関係管理や新規事業・業態開発、商業施設運営各社の横断戦略などを主導するほか、各社の運営機能・コーポレート機能の一部集約、商業施設の企画開発などを手がける。東急百貨店は、「東急フードショー」や「THE WINE」「+Q(プラスク)ビューティー」など、フードや美容などのカテゴリー集積売り場、外商などを担う。SHIBUYA109エンタテイメントは、「DISP!!!」などファッションやエンターテインメントに特化したポップアップや、「SHIBUYA109 lab.」などの若者マーケティング、「MAGNET by SHIBUYA109」の屋上観光拠点「MAG8」などの事業を手がけていく。