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東急百貨店本店跡地の再開発、着工 新施設にBunkamuraザ・ミュージアム移転

新施設の外観イメージ。Image by Proloog / Copyright : Snøhetta 提供:東急株式会社

新施設の外観イメージ。Image by Proloog / Copyright : Snøhetta 提供:東急株式会社

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 東急百貨店本店(渋谷区道玄坂2)跡地の再開発事業「Shibuya Upper West Project(渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト)」が3月11日、新築着工した。併せて、新施設内には東急文化村が運営するミュージアム「Bunkamuraザ・ミュージアム」が、複合文化施設「Bunkamura」から拡大移転することも発表された。

新施設が建設される東急本店跡

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 事業主は東急、LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)グループが設立した不動産開発投資会社L Catterton Real Estate(Lキャタルトン・リアルエステート=以下、LCRE)、東急百貨店で、3社が出資している渋谷西開発特定目的会社を通じて進めているプロジェクトを進める。2023年1月に東急本店を閉店し、既存の建物はすでに解体されている。

 敷地面積は1万3675平方メートル(Bunkamura含む)。建設する新施設は、地下4階~地上34階建て、高さ155.7メートル。Bunkamura(地下2階~地上7階)を含め延べ床面積は11万9000平方メートルとなる。デザインアーキテクトは、世界複数都市に拠点を構えるノルウェーのデザイン事務所「Snøhetta(スノヘッタ)」が担当する。

 新施設は、商業エリア(地下1階~地上6階)のほか、香港・中国・米国で高級ホテルを展開する「Swire Hotels(スワイヤー・ホテルズ)」が手がけるホテルブランド「The House Collective(ザ・ハウス・コレクティブ)」(同8階~17階)が日本初出店。上層部には賃貸レジデンス(同18階~33階)が入る。

 7階には新施設に隣接するBunkamura内のミュージアム「Bunkamuraザ・ミュージアム」が拡大移転する。スノヘッタが手がける空間は、同プロジェクトとシームレスにつながる「開かれた」空間で、複数の展示室を設けるスペースの展示面積は約1000平方メートル。展示室の一部は最大約6メートルの天井高になる予定。移転後は、かねて展開している西洋近代美術、日本美術、写真、デザイン、ファッションなどの展覧会テーマを継承しつつ、現代アートなど「今取り上げるべきアート」を新しい切り口でキュレーションするという。

 Bunkamuraは、同再開発に合わせて2023年4月からオーチャードホールを除き休館し、大規模改修を進めている。現在、ミニシアター「Bunkamuraル・シネマ」は宮益坂下交差点の渋谷東映プラザ内で「Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下」(渋谷1)としてオープン。Bunkamuraが主催する企画展は渋谷ヒカリエ(渋谷2)で開催するなど東急線沿線周辺施設や東急グループ各施設などで営業を続けている。

 完工は、建設業界の人手不足の影響で、当初より2年遅れとなる2029年度を予定する。

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