渋谷の上空に2月8日夜、日本最大規模となる2200機のドローンによるドラゴンやペンギンなどが浮かび上がった。
同日開幕した、テクノロジーとアートをかけ合わせたカルチャーイベント「DIG SHIBUYA 2025」の一環で行われた約15分間のドローンショー。デジタルガレージ(渋谷区恵比寿南3)と渋谷区が主催し、代々木公園野外ステージの特設会場には長谷部健渋谷区長や、ショーの音楽を担当した小室哲哉さんらが登壇。日没後、18時35分に始まったショーでは、人々の文化や背景などが交差しながらつながりが生まれる「渋谷」の街のエネルギーや夢などを、「Pangaea-We are one-」のメッセージの下、ドローンの光や動きで表現した。
ステージで音楽が流れる中、ショーは代々木公園上空に、離陸した2200機のドローンが集結するところからスタート。カラフルに点灯しながらレイヤーを作り上昇し、らせんを描き各機が指定の位置に移動すると、イベントタイトルの「DIG SHIBUYA SHOW」の文字が浮かび上がり、観客から歓声が漏れた。文字はその後、「SHIBUYA」のみが残され、スクランブル交差点や、立体のビル群、ドラゴンに続き、出現したUFOの中から、スケボーに乗りサングラスをかけた「デジハチ」が登場。
デジハチが消えると、ペンギンが現れ、「渋谷から未来を切り開け」「be the first penguin(ファーストペンギンになろう)」とのメッセージとともに、水に飛び込む様子が描かれた。クライマックスのシーンでは小室さんによる生演奏の「Get Wild」が流れて会場を盛り上げ、最後はドローンが地球の5大陸の形を描きながら飛行し、ショーを終えた。
長谷部区長は「DIG SHIBUYAでは、渋谷に集う仲間やいろいろな人が混じり合い、新しい文化を発信していく。今回、都会でドローンを飛ばすことにハードルはあった中で実現させた。渋谷の街にシティープライドを感じていただけたら」と話した。
渋谷エリアにある150以上の文化・エンターテインメント施設を区の文化的資産に位置付け、先端技術を取り入れた施策を実施・支援する一環で昨年初開催されたDIG SHIBUYA。今年も、国内外アーティストらによる街なかでの作品展示やパフォーマンスなどを今月11日まで展開する。