Bリーグ・アルバルク東京(以下、A東京)が2月2日、国立代々木競技場第一体育館(渋谷区神南2)で琉球ゴールデンキングス(以下、琉球)と戦ったが58-83と大敗を喫した。
立ち上がりは琉球に連続得点を許し追う展開となる。途中出場した大倉颯太選手は「チームが作ったプレー」で安藤周人選手の3ポイント(P)シュートをアシストしたほか、「エラーを突いていかなきゃダメージを与えられない」と、琉球の守備のミスを見逃さずに自らも3Pシュートを沈めるなどして攻撃をクリエート。同点に追い上げ「ベンチから出た選手が入って持ち直せたのが良かった」と振り返った。
23-23で迎えた第2クオーター(Q)、ライアン・ロシター選手がリバウンドからの得点を重ねるなどして一歩前に出る。互いに守り合い拮抗(きっこう)する時間帯も見られたが、同Q終盤は身長2メートル超の選手を3人同時に起用する琉球の攻撃を止めきれず、37-47で前半を折り返す。
後半立ち上がりは、琉球のファウルを誘発したりレオナルド・メインデル選手の好守から得点を挙げたり好スタートを切る。しかし琉球が強みとするオフェンスリバウンドからの得点や速攻からの得点など、連続失点で点差を広げられる。安藤選手が守備の裏を突いた動きで得点を挙げ、ロシター選手が積極的に得点を狙うがシュートを決めきれず、49-66で最終Qに突入する。
最終Q序盤は、ゾーンディフェンスで琉球の得点を抑えることに成功。安藤選手がレイアップシュートを決めるが、後が続かない。終盤に大倉選手が3Pシュートとフリースローで加点したが、同Qはチームの得点が9点にとどまった。大倉選手は「点数が入らなくてもディフェンスで得点を抑えることはできる。ディフェンスで我慢すべきで、うまく行かないからと言って負けていい理由ではない。そういう局面でもゲームのコントロールを握れるようにやっていきたい」と話した。
攻撃についてアドマイティスHCは「スクリーンのタイミング、角度なども本当にひどかったし、準備や集中力、『必ず決める』という気持ちが欠けていたと思う。オープンを作れたが決めきれなかったのが最終的に響いた。琉球は昨日とほぼ同じように守ってきたのに点数が伸びず負けてしまったのは、最終的にはエネルギーレベルの差だと思うし、(やることは)同じなのでいかに質を上げてプレーするかが大事」と言及。加えて、「一番響いたのは(琉球のジャック・)クーリー選手のオフェンスリバウンドからの得点、フリースロー。全体的にディフェンスが悪かった」とも。
安藤選手は点数が伸び悩んだ原因として、13回のミスで「攻める機会を失った」ことや、シュートの本数は琉球とほぼ同じながらシュート確率で差が出たことから「いかに効率よく決められるか」という点に加え、「自分たちはボールをシェアして動かすチーム。(各選手を)1つの場所にとどまらせないことが大事だが、それが目立っていた」ことを原因に挙げた。自身も3Pシュートは7本中1本と苦しんだが「チームとして(ゴール下に)タッチできていない中で打ち続けていいのか、今打っていいのかなという迷いもある。自分の気持ちの問題もあるが、決めなきゃいけない場面はたくさんあったので反省したい」と続けた。
今季のリーグも後半戦に突入。A東京は現在24勝11敗で地区2位に着けているが、下が迫っている。安藤選手は「60試合全部うまく行くことはあり得ないが、去年は悪い時に何をしたら良いのかができていたが、今年はそのまま悪い流れにもっていってしまう。誰かが流れを断ち切らないといけないが、セルフィッシュにプレーしちゃう部分が目立っている。受け入れないといけない負けではあるが、まだまだ試合はあるので、くよくよしている場合ではない。少しずつ修正できたら」と意気込む。
1月の5連敗時は「パフォーマンスも出せなくて苦しい状況だった」大倉選手だが、「今日は負けたのでだめだったが、ちょっとリズムを取り戻せたところはある。そこで僕の責任も大きくなるので勝つためにしっかりやっていきたい」とも。