Bリーグ・アルバルク東京(以下、A東京)が2月1日、国立代々木競技場第一体育館(渋谷区神南2)で琉球ゴールデンキングス(以下、琉球)と戦い87-67で快勝した。
昨季のチャンピオンシップ準々決勝で敗れた琉球との対戦となったこの日。「ゲームプラン通りできた」(テーブス海選手)と言う立ち上がりは、開始約5分で失点を2点に抑える堅守を見せる。攻撃面では、シーズン当初から昨季の悔しさを口にしていた小酒部泰輝選手が「気持ちが入っていたので、最初から自分らしいバスケットをやろう」と、先制のレイアップシュートや3ポイント(P)シュートなど得点を引っ張った。
22-9で迎えた第2クオーター(Q)。序盤は安藤周人選手が3Pシュートを沈めるが、激しさを増した琉球の守備にミスが出るなど点差を詰められる。それでも、インサイドへのアタックから作った守備とのずれを生かしたシュートを高確率で沈め、48-29で前半を折り返す。デイニアス・アドマイティスヘッドコーチ(HC)は「琉球のビッグマンはピック(スクリーン)に対しては下がって守る傾向があったので、ガード陣がアタックして引き付けてからパスをしてオープンの良いセレクションにもっていけた。狙い所を定めたプレーができた」と振り返った。
後半立ち上がりも約4分琉球に得点を与えない堅守を見せる。攻撃では「空いたら打つ意識は持っている」と言う小酒部選手をはじめ、テーブス選手や大倉颯太選手らも守備とのずれを生かした3Pシュートを確実に沈めた。同Q終盤にこの日最大となる33点差を奪うが、ライアン・ロシター選手がルーズボールに飛び込むハッスルプレーを見せるなど戦う姿勢を見せ続けた。74-43で迎えた最終Qも、レオナルド・メインデル選手のアタックを起点とした得点などで得点を重ね、終盤には出場時間が少ない菊地祥平選手や平岩玄選手らも出場し、試合を締めくくった。
A東京は、ゴール下の番人であるアルトゥーラス・グライティス選手が右腓骨筋腱損傷で故障者リスト入り。助っ人としてアレックス・マーフィー選手を1月31日に獲得し、この日初出場を果たした。練習は1回しか参加できていない中での試合となったこともあり、「とにかくハッスル、エナジーあるプレー、ディフェンスやリバウンドなどで貢献してカバーしよう」とコートに立った。
終盤にはリバウンドから初得点を挙げたほか、「チャンスがあれば狙うし、自分のプレーを出したいという思いが強かった。チームメートからも硬くならずに自分らしくプレーをしてほしいと言い続けてくれた」とアタックを仕かける場面も見られた。2022-23シーズンにレバンガ北海道に所属していたが、今季はB3リーグのチームでプレーしていた。B1の舞台は「運動の力もスキルも全体的なレベルが全然違うが、まだプレーできる自信はある。出場できて良かったし出続けられるように頑張りたい」と意気込み、自身については「チームファーストでハードにそして小さなこと、チームの為になることをする。スピード、運動能力、多才さが強みで、(スピードは)もう少し速くなると思う」とアピールする。
アドマイティスHCは、琉球のエース・岸本隆一選手の3Pシュート、リーグトップのリバウンドを抑えることは「かなりうまくやれた」と守備を評価。好調だった攻撃面については「ボールをシェアでできていた」点を一番のポイントに挙げた。「勝ちたい気持ちが強かった」と言う小酒部選手は「だめなところもあったと思うが、自分たちらしいバスケットができていたと思う」と勝利を喜んだ。
両チームは2日も戦う。昨季のレギュラーシーズンで2戦目に敗れていることから、テーブス選手は「前半で20点差くらいつけられたのをよく覚えている。自分たちが先にパンチしないといけないと思うので、チームで共有して同じメンタリティーで入れたら」と意気込む。