美術書や写真集などの書籍やグッズなどを扱ってきた恵比寿のアートショップ「NADiff a/p/a/r/t(ナディッフ アパート)」(渋谷区恵比寿1)が3月31日で閉店する。
西武百貨店池袋店の中にあった、芸術書を中心に扱う書店「アール・ヴィヴァン」の営業を継承する形で1996(平成8)年、「新しいアートの普及・拡散」を意味する「ニューアートディフュージョン」の略称から命名し発足したブランド「ナディッフ」。1997(平成9)年、表参道の裏通りのビルの地下に店を構え、ギャラリーやカフェを併設する空間で、独自の視点で仕入れる国内外の書籍をはじめ、前衛的な企画展などを展開。ビル解体に伴い2007(平成19)年に閉店し、翌2008(平成20)年7月、恵比寿で「復活」した。現在はカルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下CCC、南平台町)の企画集団「CCCアートラボ」が運営を手がける。
店は、恵比寿駅東口エリアのオフィスビルが立ち並ぶエリアの裏道に立地。地下1階がギャラリーで、地上1階では書籍やアートプロダクトなどを扱ってきた。CCCによると、閉店理由は非公開で、今後は東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス)内の「NADiff BAITEN」や、東京都現代美術館(江東区)内の「NADiff contemporary」などの常設ミュージアムショップや特設ショップの運営を強化。表参道時代も含め、約17年間営業を続けてきた「総本山」としての役目を終えることについて、「長きにわたる支援に心より感謝申し上げる」とコメントする。
2月下旬以降、クロージング企画も予定している。
営業時間は12時~20時。月曜定休(祝日の場合は翌火曜休み)。