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サンロッカーズ渋谷、アルバルク東京との「ダービー」先勝

古巣対戦となったサンロッカーズ渋谷の田中大貴選手(左)

古巣対戦となったサンロッカーズ渋谷の田中大貴選手(左)

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 Bリーグ・アルバルク東京(以下、A東京)とサンロッカーズ渋谷(同、SR渋谷)のダービー戦が1月4日、国立代々木競技場第一体育館(渋谷区神南2)で行われSR渋谷が69-56で先勝した。

3ポイントシュートやアタックで得点を重ねたアルバルク東京・福澤晃平選手

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 今年最初の試合で、共に渋谷区をホームタウンに活動する両クラブの今季唯一のダービー戦となる今節。両チームの選手のインタビュー動画の紹介や、コラボレーショングッズの販売、マスコット同士の対決などの企画も展開され、会場には1万98人が来場した。

 試合はレオナルド・メインデル選手が守備の裏を突くゴール下への飛び込みでA東京が先制。SR渋谷はベンドラメ礼生選手のシュートで得点を挙げると、ミスを誘う好守に加え、「積極にやろうと思っていた」と言う田中大貴選手のアタックなどで得点を重ねリードを奪う。A東京は3分強SR渋谷の得点を抑えると同時に、セバスチャン・サイズ選手のダンクなどで加点した。

 16-20とビハインドで第2クオーター(Q)を迎えたA東京は、好守からの速攻などで序盤に同点に追いつく。福澤晃平選手が3ポイント(P)シュートを決めれば、SR渋谷はアンソニー・クレモンズが決め返すなど競った中、SR渋谷の阿部諒選手が連続でA東京のミスを誘発し、連続得点。A東京は安藤周人選手、アルトゥーラス・グライテス選手がプレッシャーをかけてSRのミスを誘うなど、互いに好守も見られた。

 34-38とSR渋谷リードのまま迎えた後半。A東京のシュートをブロックしたケビン・ジョーンズ選手が3Pシュートを決めるなどSR渋谷がリードを広げる。A東京は小酒部泰輝選手が積極的にゴールを狙ったほか、「ディフェンスを見て選択できた」と福澤選手がリングにアタック。45-54で最終Qに突入した。A東京は強みのリバウンドでボールをつなぎ得点を挙げる。SR渋谷はクレモンズ選手のアタック、リード・トラビス選手のインサイドなどミスマッチを生かした攻撃で得点を重ね、56-69で勝利した。

 「渋谷のペースで進んだ」と試合を振り返ったA東京のデイニアス・アドマイティスヘッドコーチ(HC)。試合を通してミスマッチを突かれた守備については「5つくらいの方法を仕かけたがプレッシャーがかかっていなかった。ディフェンスが機能していなかったから変えざるを得なかった。本当にディフェンスで苦しんだ試合内容」と指摘。メインガードのテーブス海選手を欠いているが、「海はオフェンスのリーダーなので苦しい場面はあるが、けが人は出る。いかに対応力を付けるか、個人としてもチームとしても自信を付けさせることはHCの仕事でもある。システムの変化もあるので、試合の流れを掴めるようにやっていきたい」と話した。

 福澤選手は「傍から見たら『海がいないから』と言われると思う。それが一番正直悔しいが、結果3連敗しているので言われても仕方がない」と悔しさをにじませる。「海とはタイプもできることも違う。海とビッグマンがピック&ロールをしたら良いシュートで終われたりファウルをもらえたり、何かしらが起きる。それが無くなって得点が止まっているので別の武器やオプションを見つけないといけない」考えを示し、大倉選手や岡本飛龍選手とは「ベンチで相手のディフェンスや攻められるポイントなどは話している。飛竜はアグレッシブにディフェンスをしてくれるし、颯太はコントロールして得点力もあるので考えすぎずに行ったら取れると思う。タイプが違うので、それぞれ持ち味を出すことは大事」と話す。

 SR渋谷のルカ・パヴィチェヴィッチHCは、A東京のオフェンスリバウンド、要所で仕かけてくる速攻、多彩な攻撃を抑えるために「フィジカルに戦うこと」をキーポイントとして挙げた。攻撃面については「どういうオフェンスが一番効くのかを常に、どんなディフェンスが来たとしても準備している。アルバルクに対応するのは2日前からの準備だけでは遅すぎるので、長いリーグの中で予測したものを見直した」とも。

 古巣対戦に「かなり気持ちを作って試合に臨んだつもり」と言う田中選手は、「試合以外はエモーショナルな感じになるし、自分にとってアルバルクは特別なクラブなので、正直に思うところはあるが、試合が始まれば切り替えて集中してやれていたのでは。移籍して初めて(A東京に)勝利して、自分の中でも一つ区切りとして前に進んだところがある」と勝利を喜んだ。「先週連敗して何が何でも勝たないといけない試合だったし、皆強い気持ちを持っていた。阿部も良いプレッシャーをかけていたし、特にアウェーなのでそこで負けると戦術どうこうという話にもならない」と続けた。

 両チームは5日も戦う。「毎試合勝つつもりでやっているが、明日勝たなければ契約してもらった責任は果たせない。気持ちと言ったらめっちゃ簡単だがそれをコートに出すかが大事」(福澤選手)、「僕が一番彼らが良いチームなのは知っているし連敗は絶対許されないと思っている。今日のことは忘れて、自分たちもこれまであまり連勝できていない課題があるので、強く意識して、良いゲームして良いダービーだったと言える週末にできたら」(田中選手)と、それぞれ意気込む。

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