Bリーグ・アルバルク東京(A東京)が12月11日、国立代々木競技場第一体育館(渋谷区神南1)で名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(以下、名古屋D)と戦い86対69で勝利した。
ミスから入ったほか、「ペイントタッチ(ゴール下の制限区域への侵入)が少なく」(福澤晃平選手)アウトサイドのシュート確率を決めきれず重い立ち上がりとなり、9-19とリードをした第1クオーター(Q)。
第2Q序盤にはレオナルド・メインデル選手が身長差を突いてレイアップを決め、アルトゥーラス・グライテス選手はフィジカルを生かしてアタック。セバスチャン・サイズ選手はリバウンドから得点を挙げるなど、強みであるゴール下で得点を重ねる。同Q後半にはリバウンドからの速攻など連続得点に加え、小酒部泰輝選手が名古屋Dのシュートをブロックするなどして一時逆転。それでも終盤に3本連続で3ポイント(P)シュートを許し32-40で前半を折り返した。
「来てもらって、応援してもらっているのにあのようなプレーをしているのはファンに対して失礼だという感じがあったので、気持ちを切り替えてやった」(小酒部選手)後半は、最初の守備でミスを誘い、サイズ選手がシュートをブロックするなど好守が続く。インサイドを中心とした攻撃で得点を重ね第3Q中盤で再び逆転すると、以降は一進一退の攻防となる。それでも、サイズ選手、グダイティス選手のゴール下の得点で61-56と一歩前に出る。
最終Qは4分強名古屋Dの得点を抑える堅守を見せる。その間にサイズ選手、ライアン・ロシター選手、福澤選手が連続で3Pシュートを決めると場内はこの日一番の盛り上がりを見せた。前線からプレッシャーをかけてくる名古屋Dに対して確実にパスを回し、サイズ選手やグダイティス選手がノーマークでダンクを決めるなどして試合は終了。この日の勝利で8連勝となった。
デイニアス・アドマイティスヘッドコーチ(HC)が「ゴール下のアドバンテージを生かして守備を引き寄せてからのパスが光った。ボールの動きが良かった」と言うよう、後半は外国籍選手にダブルチームを仕かけてくる名古屋Dに対してパスを回しオープンのシュートを決める場面が増え、アシストが前半6に対し、後半は18と伸びた。
名古屋Dの守備にガード陣のミスも見られた中、福澤選手はミスをせずにボールをコントロールした。司令塔となるポイントガードとして出場した後半は「スピードを上げるところと、周りを見るところのメリハリが大事だと思っていた。危ない時もあったが、ミスすることなく落ち着いて運べた」と自己評価。「人間なので調子の良し悪しは全員あるが、僕は悪い方が出てしまったらプレータイムもらえないと思って毎日準備している」とも。
食事制限で約2キロ落とし体脂肪も減り「引き締まった!」と言う今季。この日は、守備面でも身長差のある相手に押し負けなかったりボールを奪ったり好プレーするも見られたが、「昨シーズンは自分のディフェンス力が全然なかったが、体に気を使うことで足も動いているし、当たり合いにも負けないようになってきていると思う」と手応えをうかがわせる。
プレータイムも昨季より3分近く伸びているが、A東京2季目となった今季は「明らかに昨シーズンよりはやりやすく、何をしたら良いのかが明確になっている」とその要因を分析。この日は得意の3Pを2本沈めたが「自分の武器であるシュートはポジション関係なく出せている」と自信を見せる。
「極論勝てれば何でもいい」と話しつつ、「個人として言えばエゴだが、プロバスケットボール選手である以上試合には出たい。そのためにはチャンスをもらった時に正しいことやり続けて、結果を出して積み重ねていくことが大事だと思う」と闘志を燃やす。