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渋谷パルコで元飛び込み選手トム・デイリーさんのニット作品展 世界初

自身で編んだニットを着たトム・デイリーさん

自身で編んだニットを着たトム・デイリーさん

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 イギリス人の元飛び込み選手トム・デイリー(Tom Daley)さんのニット作品を紹介する初の展覧会「Made with Love by Tom Daley」が11月8日、渋谷パルコ(渋谷区宇田川町)4階の「PARCO MUSEUM TOKYO」で始まる。

オリンピックのメダルを展示するニット作品

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 デイリーさんは1994年生まれ。2008年の北京オリンピック(五輪)以降、2020年の東京五輪で10メートル高飛び込み・銅メダル、男子シンクロ高飛び込みで金メダル、パリ五輪で男子シンクロ高飛び込みで銀メダルなど計5個のメダルを獲得。パリ五輪後に競技スポーツから引退を表明した。

 世界トップクラスの選手であると同時に、東京五輪の会場でニットを編んでいる姿が話題となり「編み物王子」として報道されるなど注目を集めた。デイリーさんが編み物を始めたのはコロナ禍初期。パートナーに勧められ、ユーチューブでチュートリアル動画を見て「すぐ夢中になった」。ロックダウンで満足に練習ができず、東京五輪の延期も発表され「大きな不安やストレスを感じていた」中、ニット制作が「心の安らぎになった」という。趣味として編み物をしながらニットブランド「Made with Love by Tom Daley」を設立し、公式サイトでアパレル商品などを販売。ニットレシピの書籍も出版している。私生活では、同性パートナーとの子育ての様子を公表している。

 パルコ主催のカルチャーフェス「あいとあいまい」の一環となる同展は、デイリーさんのニット作家としての側面を紹介する「世界初」の展覧会となる。これまで制作した作品からデイリーさんが選んだ「お気に入り」約20点が並び、一部販売もする。

 場内は3つのゾーンで構成。編み物と出合ったことで「表現やコミュニティーが広がった」と言うデイリーさんの「喜び」や「感謝」の感情をカラフルな編み物作品で表現。モニターでは、同展の為に撮り下ろしたデイリーさんによる網み物のチュートリアル動画も上映している。

 「スランプの先へ」と題するゾーンでは、天井からニットを垂らすことで見通しの悪い小道を作り、コロナ禍の「先の見えない不安」を表現。小道の合間にニット作品を並べている。最後の飛び込み台を模した空間には、東京五輪時に制作したニットとデイリーさんが獲得した5つのメダルを展示している。

 場内ではトートバッグ(2,500円)や巾着袋(1,200円)、コンパクトミラー(1,000円)などの展覧会オリジナルグッズを販売する。

 デイリーさんにとって編み物は「人生の大切な要素であり、心を落ち着かせるもの。そして、自分自身を最大限に引き出してくれるもの」と言い、「今回の展覧会を通じて、ものづくりの楽しさや編み物が心にもたらす心地よさを、できるだけたくさんの人とシェアしたい」などとコメントを寄せる。

 開催時間は11時~21月(最終日は18時まで)。入場料は1,000円。今月25日まで。

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