Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が10月26日、京都ハンナリーズ(同、京都)と対戦し96-98で惜敗した。
試合後開口一番「間違ったモードで試合に入ってしまった」と振り返ったルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC)。前節、58失点で勝利していたことから「もっとフィジカルに、もっと集中して、質の高い試合を期待していた」が、「抑えるポイントを分かっていたのに止めきれなかった」(ベンドラメ礼生選手)と、京都のアンジェロ・カロイアロ選手やエース・岡田侑大選手を中心に1対1からの得点を多く許し、11-25とビハインドを負った。攻撃では「簡単にシュートを打ってしまいオフェンスを作れなかった」(パヴィチェヴィッチHC)と得点が伸び悩んだ。
第2クオーター(Q)は、ガード陣が積極的にアタックし、ケビン・ジョーンズ選手、ベンドラメ選手、船生誠也選手、アンソニー・クレモンズ選手が高確率で3ポイント(P)シュートを決めるなど32得点を挙げる。
ベンドラメ選手や田中大貴選手がボールを奪い好守を見せる場面もあったが、スクリーンを使って守備のズレを作ろうとする京都に対し、スイッチ(守る選手を入れ替える動き)がうまくいかず、レイアップシュートを許す場面も見られた。ベンドラメ選手は「ボールプレッシャーがないことで距離が生まれ、緩いスクリーンやハンドオフ(手渡しパス)になりうまくスイッチできなかった。ボールマンにもっと近い距離でプレッシャーをかけて、スイッチしたいところに追いやるスタンスじゃないと簡単に破られる」とその原因を分析した。
32-43で迎えた後半。好守やリバウンドから積極的に走り、第3Q中盤で3点差まで詰め寄った。しかしそこで「完全に捕まえきれずもったいなかった」(ベンドラメ選手)と連続失点で、63-72で最終Qに突入した。
追う展開が続く中、クレモンズ選手を起点にジョシュ・ホーキンソン選手の3Pシュートやジョーンズ選手のインサイドなど得点を重ねる。終盤には、パス回しからベンドメ選手が連続で3Pシュートを決めるなど猛追するが敗戦した。「やれるのは分かっているが、後から焦っても僕たちのリズムじゃない」と振り返ったベンドラメ選手。キャリアハイとなる1試合で6本の3Pシュートを沈めチームハイハイの24得点をマークしたが、「ノーマークで回ってきたのでそれを決めただけ。結果的がついてきていないので満足はしていない」と悔しさをにじませた。一方で、「チームのオフェンスとしてはノーマークを見つけてシュートを打ち切れたのは良かった。確率も悪くなかった」と手応えも。
98失点と大量失点に「僕たちのバスケットじゃない」と苦言を呈したベンドラメ選手。パヴィチェヴィッチHCも、幾度と追い上げを見せたが一度もリードを奪えなかったことから「エナジーもインテンシティーの高さもあったが、最初の15点差からカムバックするのはすごく難しく、戦えなかったのは一目瞭然だ」と話した。
両チームは27日も戦う。