Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が10月20日、広島ドラゴンフライズ(同、広島)と対戦し69-74で惜敗した。
身長差を突いた攻撃などで得点を重ねたジョシュ・ホーキンソン選手
「全体的にソフトだった」(ベンドラメ礼生選手)試合はミスからの失点で試合がスタート。立ち上がりこそ競った展開を見せるが、徐々に難しいシュートを打つ場面やミスが増え攻撃が停滞し、15-27とリードを許す。
第2クオーター(Q)序盤はリバウンドからの速攻や、トロイ・マーフィージュニア選手と、「チームをどう鼓舞するかと言ったらディフェンスをやるしかない。積極的にボールを取りに行ってどうにか良い流れを作りたいと思っていた」とベンドラメ選手が連続でボールを奪い得点につなげる。流れを引き寄せかけるが、タイムアウト明けに速攻を許すなど連続失点し32-47と点差を広げられる。
後半立ち上がりは「感覚が良かったので積極的にいこう」とベンドラメ選手が連続で3ポイント(P)シュートを決め点差を詰めるが、攻撃時間ギリギリでシュートを許すなど広島の得点を抑えきれなかった。
44-64で最終Qを迎えるが「全員共通でやれる自信はあった」(ベンドラメ選手)と、立ち上がりからボールを奪ったり体を張ってシュートを止めたり好守が続く。攻撃では「ハードにプレーして反撃したいという切迫感があった」と言うジョシュ・ホーキンソン選手が身長差を生かしてアタックを続け、「アグレッシブになる必要があったし、自分がボールを任されていた」アンソニー・クレモンズ選手は積極的に3Pシュートやレイアップシュートを狙い、リード・トラビス選手のアリウープダンクもおぜん立て。守備では「勝つために必要なプレー」と好守も見せ、一時3点差まで詰め寄るが「時間が足りなかった」(ホーキンソン選手)。
ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC)は「3点差まで追い上げたのは最大限の努力のたまもの」と選手をたたえつつ、「激戦と言われる中地区でチャンピオンシップに出場するためには全ての勝利が必要。本当に連勝を望んでいた」と敗戦を悔やんだ。
ベンドラメ選手は「大事な場面でタフなシュートを決められてしまう、何をやってもうまくいかない時間が所々にあった。1対1がすごく強いので接戦や苦しい展開になると打開力で点を重ねられ、リズムをつかめなかった。何とかなるが、最初から倒すつもりでもっと気持ちを前面に出して試合に臨むべきだった」と振り返り、ホーキンソン選手は「逆転するためにはもっと試合の流れを読んで、7~10点差など射程圏内にいなければいけない」と話した。
クレモンズ選手がリングへのアタックで広島の守備を崩しパスを回すもシュートを決めきれない場面も多かったが、「築こうとしている信頼関係をもって大事な場面でボールを預けることを理解してもらい、同じようにチームメートにも準備してほしい。昨年と同じ道のりで時間と繰り返しが必要だが、いったん軌道に乗ればポテンシャルはあると信じている。言いたいことは、今いるメンバーが好きだということだ」と笑顔を見せた。
昨季はターンオーバーがリーグ最少の平均9.6回だったが、今季は現段階で平均13.6回、この日は17回犯した。パヴィチェヴィッチHCは「常に相手の守備に対してどう攻めるかを分かっていないといけないが、新しい選手が入り私がいない時期もあり、プレシーズン中に詰め切れなかった」と言い、「受け身な、何をしているのか分からないような消極的なプレーはやめようと話している。プレーしながら突き詰めないといけない課題の一つだ」と言及した。
次節は今月23日、アウェーで川崎ブレイブサンダースと戦う。ホーキンソン選手は「初めての同地区対決だから、他地区のチームとの試合よりも重要。考え方を変えて、勝ってホームに戻ってこなければいけない」と意気込む。