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渋谷の街がランウェーに 「リメーク」テーマに学生デザイナーら作品を披露

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 渋谷・文化村通りで10月20日、「渋谷ファッションウイーク2024秋」のメインイベントである路上ファッションショー「SHIBUYA RUNWAY(渋谷ランウェー)」が開催され、都内服飾専門学校の学生らがデザインしたファッションが披露された。

都内服飾専門学校の学生らのリメーク作品

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 「渋谷ファッションウイーク」は、ファッションを通じて渋谷の街ににぎわいを創出することを目的に2014年(平成26年)から春と秋に開催。渋谷駅周辺の大型商業施設や商店街が参加してきた。今回で22回目を迎える。

 青空に恵まれたこの日は、文化村通りが交通規制され、「LABI渋谷」前から「MEGAドン・キホーテ」までの約90メートルの道にレッドカーペットが敷かれた。今年の渋谷ランウェーは、「DIVERSE SUSTAINABILITY(多様なサステナビリティ)」をコンセプトに、ビンテージやリメークの要素を取り入れたショーを展開。

 ファッションショーは2部構成で、1部は「THE VINTAGE」と題し、「想(おも)いをつなぐ・継承」をテーマに掲げた。水曜日のカンパネラの詩羽さんの紫のキャミソール、さらば青春の光の森田哲矢さんのジャケット、タレント・MEGUMIさんのグリーンのタイトスカートなど、著名人が愛用していた私物を、スタイリスト山崎早苗さんが70~90年代のビンテージスタイルとして取り入れ、ランウェーショーが展開された。同企画を担当したアートディレクターの千原徹也さんは「ミュージシャンや女優さんらがコンサートや撮影で使用した古着が、それぞれに合うスタイリングでとてもかっこよかった」と語った。

 第2部は「THE INCUBATION」をテーマに、文化服装学院やバンタンデザイン研究所などの都内の服飾専門学校の学生と、東急電鉄が連携。制服のインキュベーションに挑戦するショーを披露した。11月1日から東急線の運転士や車掌、駅係員の制服が刷新されるタイミングを控え、駅員たちが新制服を実際に着用してレッドカーペットを闊歩(かっぽ)。少し恥ずかしそうにしながらも、並んでランウェーを歩く姿には、会場から笑みと温かい拍手が送られた。

 さらに資源循環をキーワードに掲げ、東急電鉄の既存の制服シャツを素材に、デザイナーを志す学生たちがリメークした作品が披露された。学生らしい独創的なアイデアにあふれたリメーク作品について、企画を担当した「FASHION X」の畠山怜之さんは「学生が学校外で作品を発表する場は限られているが、こうした機会を得られたことに感謝している。多様な学校のデザイナーが考えた制服のリメーク作品は、多種多様で非常に良かった」とコメントした。

 会場となった文化村通りのレッドカーペット沿いでは、服飾専門学校の学生たちのほか、ショッピングを楽しむ外国人観光客らが足を止めてショーを見守り、携帯電話で撮影する姿や大きな拍手が目立った。

 最後に、実行委員長の大西賢治さんは「この10年間、無観客開催を余儀なくされたコロナ禍を含め、春秋の年2回、渋谷から発信し続けてきた。若いデザイナーの登竜門としての役割を果たし、今回はサステナビリティをテーマに実施できてうれしく思う。今後もファッションや音楽の発信の場として、このイベントを継続していきたい」と話した。

 当日は渋谷駅周辺でファッションショーに加え、音楽フェスやストリートスポーツイベントも同時開催。SHIBUYA109前の特設エリアでは、ブレイキンやダブルダッチなどに焦点を当てた「SHIBUYA PLAYGROUND」が開催され、パリ五輪で金メダルを獲得したAMI(湯浅亜美)さんらが出演。音楽に合わせて世界一のパフォーマンスを披露し、観客を魅了した。

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