渋谷区はハロウィーン期間の渋谷駅周辺地域の安全対策として10月30日から、忠犬ハチ公銅像周辺に仮囲いを設置する。

　公式なイベントが開催されていないにもかかわらず、仮装した人や見物人らが駅周辺に集まり、撮影などをする光景が見られてきたハロウィーン期間の渋谷駅周辺。近年では飲酒を起因とするトラブルや器物破損、暴行、ごみの大量放置など、一部来街者による犯罪行為・迷惑行為が問題となっている。

　区では一年を通して夜間の路上飲酒を禁止しているほか、ハロウィーン期間にはハロウィーン目的での来街の自粛の呼びかけや警備の強化、マナー啓発メッセージの発信などを行っている。

　忠犬ハチ公像はインバウンド客を中心に、写真撮影の列が連日のようにできる観光スポットとしても知られる。ハチ公前広場は渋谷駅から出場する人・駅へ入場する人を含め多くの人が通る駅周辺の主要動線の一つでもあることから、仮囲いを設置することで周辺の安全対策や滞留の抑制などを図る。設置期間中は同像を見物や観覧ができなくなるため、仮囲い設置前後の訪問を呼びかけている。

　ハチ公前広場は同像周辺の仮囲いに加え、街なかから駅に向かう通りと渋谷センター街方向に向かう通り、それぞれが一方通行になるように柵も設置する。スクランブル交差点と宮益坂交差点の喫煙所は閉鎖するほか、混雑状況に応じてJR渋谷駅のハチ公改札の一部を封鎖することも検討している。

　設置期間は10月30日19時～11月1日5時。