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恵比寿ガーデンプレイス、開業30周年 長谷部渋谷区長らビールで「乾杯」

ヱビスビールを手に乾杯する長谷部健渋谷区長(写真中央)ら

ヱビスビールを手に乾杯する長谷部健渋谷区長(写真中央)ら

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 恵比寿の複合施設「恵比寿ガーデンプレイス」(渋谷区恵比寿4)が10月8日で開業30周年を迎えた。

限定ビール「空とレンガと私の午後」

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 恵比寿ガーデンプレイスは、サッポログループが1994(平成6)年10月8日、恵比寿の街の名前の由来となった「ヱビスビール」の醸造場跡地に開業。開放的なガーデンスペースに石畳の歩道やレンガ造りの建物、ガラス張りのアトリウムなどを設け、飲食店や物販、映画館やギャラリーをはじめ、オフィス棟やホテル、集合住宅などが集積する。敷地面積は約8万3000平方メートル。うち6割はオープンスペースで、同グループの都市開発事業を代表する「複合都市」を形成してきた。

 30周年当日を迎えた同8日夜には、センター広場でサッポロ不動産開発・宮澤高就社長や長谷部健渋谷区長などが特設ステージに登壇し、ヱビスビールを手に「乾杯」イベントを開催。30周年記念事業の一つとして「恵比寿産」のヱビスビールを造るプロジェクト「みんなでつくるビールプロジェクト」に応募して集まった参加者らが造ったビールもお披露目し、「蔵出し」されたばかりのビールを皆で初めて試飲した。

 宮澤社長はあいさつの序盤で、「1888(明治21)年に醸造場が建てられ、2年後の1890(明治23)年にヱビスビールが発売された」と同所の歴史に触れ、工場閉鎖後の土地活用について「いろいろな意見が出た中で、長年ビール工場として親しまれグループの歴史を紡いできた場所を、にぎわいが絶えない、人のぬくもりが感じられるような場所にしていきたいと検討した結果、複合施設として開発することになった」と経緯を説明。

 「ちょうど30年前の10月8日、この広場の隅のテントで迷子センターの受付をしていた」と自身の30年前も振り返りながら、「『器を作る』開発者として、魂のこもった生きたまちにするには、利用者やお客さまがいなければ成り立たず、その積み重ねがこのまちに命をともして、血の通った継続できるまちになった。深く感謝申し上げたい」と感謝の言葉を口にした。

 30周年を前に2022年には、開業時から旧「恵比寿三越」(2021年2月閉店)が出店していた商業棟を「センタープラザ」としてリニューアルし、ゴールドウインの「ザ・ノース・フェイス」やキッズ向け新業態店による複合店、ホームセンター「DCM DIY place」、TSUTAYA BOOKSTOREを併設する「SHARE LOUNGE」などを新たに誘致。今月4月には、旧「ヱビスビール記念館」跡に醸造施設を併設したブランド体験拠点「YEBISU BREWERY TOKYO(ヱビス・ブルワリー・トウキョウ)」をオープンし、ヱビスビールブランドの発信も強めてきた。

 宮澤社長は「30周年を機に恵比寿ガーデンプレイスのブランドコンセプトを『はたらく、あそぶ、ひらめく。』と新たに設定した。変化の激しい時代。なかなか見通しも難しいが、恵比寿のまちと共にあり続けるということは変わらない。まちの将来像は皆さまと一緒につくっていく」とあいさつを締めくくり、最後は恵比寿工場時代からの習わしになってきたという「乾杯! 恵比寿!」のかけ声とともに、ヱビスビール缶をプシュッと開け、参加者らと共に乾杯した。

 式典後半、「みんなのビールプロジェクト」の数量限定記念ビール「空とレンガと私の午後」による、この日2度目となった乾杯セレモニーには長谷部区長も参加。完成したビールで乾杯し、渋谷区出身でなじみもある同所について、「高校生ぐらいまではビール工場だった。ガーデンプレイスができて恵比寿は大きく変わった」と回想。「昼間人口が増え、川沿いに飲食店が増え、このまちで一旗揚げようという人たちもいて、『都心で暮らす』ことを追求していく中で、暮らし方がリアルに変わっていくきっかけをつくったのがガーデンプレイス」と話した。

 記念ビールは同9日から、たる生をYEBISU BREWERY TOKYOで提供するほか、瓶商品もガーデンプレイス内の一部店舗で販売する。

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