Bリーグ・アルバルク東京(A東京)が10月6日、越谷アルファーズ(同、越谷)と対戦し、91-72で勝利した。
この日攻守でチームを引っ張ったのは小酒部泰輝選手。越谷の守備がスクリーンの下を通り間合いができていたことから「思い切って打った」と、立ち上がりに3ポイント(P)シュートを3本連続で沈めチームに勢いを与えた。さらに「行けるなら常に狙っている」とダンクも決め場内を沸かせた。
もともと得点能力の高い選手ではあるが、「もう少し自分からオフェンスに参加していくことを去年からの課題に挙げている」と言う今季。「全員が得点を取れるチームなので、アタックするところはすると考えている。引き続き攻め気を持ってやっていけたら」と意欲を見せる。この日は高確率にシュートを沈め16得点をマークした。
「エースキラー」と称される守備力も持ち味で、第2クオーター(Q)には足でパスボールをカットしたほか、相手のドリブルが止まった隙を見逃さずボールを奪うなど好守を見せた。「一番求められているのは相手のキープレーヤ(を守る)など、ディフェンスでハッスルすること。そこを前提にやっているので、自分の仕事として全うしたい」と話す。後半には自身より33センチ身長が高い220センチの選手のシュートをジャンプして止めに行く姿も見せた。ファウルにはなったが、「2点を簡単に決められるならファウル覚悟で止めたい。結果的にフリースロー2本外してくれたし良かった」と振り返った。
試合は小酒部選手の3Pシュートなどで24-19と立ち上がりからリードを奪う。第2Qはアルトゥーラス・グライテス選手やセバスチャン・サイズ選手がゴール下で強さを発揮しつつ、大倉颯太選手やレオナルド・メインデル選手らが要所で3Pシュートを決めるなど28得点を挙げ、52-37とリードを広げた。
第1Qでライアン・ロシター選手がファウルを2回犯したこともあり、平岩玄選手も前半から出場機会を得た。200センチと恵まれた体型ながらプレータイムが伸び悩んでいるが、デイニアス・アドマイティスヘッドコーチ(HC)は「ローテーションの1人として計算している。対戦相手やゲームプラン次第だが、今後も使っていきたい」と考えを明かした。
後半にはテーブス海選手がアシストを量産。インサイドへのアタックで守備を引き寄せるプレーが散見したが、「自分に付いているマークマンは絶対に抜けるので、その奥のヘルプのディフェンスを見ている」と言い、「(越谷が)やってきたディフェンスに対して僕が裏を取って、周りがそれに合わせて動いてくれた」と振り返った。
前日から開幕2連勝を収めたが、小酒部選手は「2連勝というのが本当に大きいし、良いスタートが切れたと思う」と喜びを表現つつ、「この勝利を続けていかなきゃ、すごく優勝にこだわっていた去年の悔しさを晴らすことができないと思う」と力を込める。