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パラバド「ゆまさり」ペア、渋谷区を表敬訪問 パリパラメダル報告

(左上から時計回りで)伊藤林太郎教育委員長、長谷部健渋谷区長、里見紗李奈選手、山崎悠麻選手

(左上から時計回りで)伊藤林太郎教育委員長、長谷部健渋谷区長、里見紗李奈選手、山崎悠麻選手

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 パリパラリンピックでメダルを獲得したパラバドミントン日本代表の里見紗李奈選手や山崎悠麻選手らが9月30日、渋谷区を表敬訪問した。

「ゆまさり」ペアことから山崎悠麻選手と里見紗季奈選手

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 渋谷区は2016(平成28)年から機運醸成事業や競技普及啓発活動に取り組み、パラバドミントンを応援。2019年に日本パラバドミントン連盟と相互協力に関する協定を締結して以降は、区立小中学校で出前授業を行うなどしており、渋谷区長杯大会も開催している。

 パラバドミントンは2021年の東京大会から競技として採用された。日本代表は今大会、里見選手が女子シングルス(WH1クラス)で、梶原大暉選手が男子シングルス(WH2クラス)でそれぞれ金メダルを獲得。ダブルスでは、女子(WH1-WH2クラス)で里見選手と山崎選手が銀メダル、男子(WH1-WH2クラス)で梶原選手と村山浩選手が銅メダルを獲得。男子ダブルスは日本人同士で3位決定戦を行ったことから、長島理選手・松本卓巳選手ペアが4位に入るなどしている。

 同連盟宮田烈一郎事務局長は「前回よりメダルの数は少し減ったが、強豪がこれだけ力を伸ばしてきた中でメダルを4個獲得でき、中身が濃いメダルだったと思っている。これを糧にまた4年後頑張ってメダルを獲得できたら」と報告。

 山崎選手は「東京の時と同じ方に決勝戦で当たって以降、相手のことも研究しつつ頑張ってきたが一歩及ばずというところではあったが、ここ最近ずっと負けが続いている中でもすごく良いプレーができて、相手にちょっと迫ることができたと感じた試合だった。2人ですごく頑張ってきたことが出た」とメダルを振り返った。4位に入ったシングルスについては「ちょっと力負けしたのは本当に悔しいが、そこまでしっかり自分のプレーで楽しく行えたことは良かった」とも。

 シングルスで連覇を果たした里美選手は、「何とか2連覇しなきゃいけないという気持ちでやっていたので、今まで味わったことのないようなプレッシャーや、足が動かないが足が震えるなど精神的にもしんどい大会ではあった」と心境を明かしつつ、国内やフランス現地での応援が「本当に力になって、全力で戦い抜けた」と感謝の言葉を口にした。次回のロサンゼルスパラリンピック出場も目指していることから「3連覇」を掲げたほか、「ミックス(ダブルス)だったら今回金メダルを取った梶原くんと組ませていただけるんじゃないかと思うので、ペアでまた日本を盛り上げていけたら」と意欲を見せた。

 長谷部健渋谷区長は「感動と元気を与えていただいて本当にうれしかった。ありがとうございます」とねぎらった。現在高校生の友寄星名選手が区立広尾中学校出身であることに触れつつ、「また区の学校など回る機会があったら報告していただけたら。(パラバドミントンを)やる機会と応援する機会を引き続きつくっていきたい」とも。

 長谷部区長が11月に控えている「くみんの広場 ふるさと渋谷フェスティバル」内でパレードを行うことを提案すると、車いすラグビー日本代表がセンター街でパレードしたことをSNSで知ったと言う2人は「ぜひやりたい」と目を輝かせ、「指をくわえてみていたので、これを機にまたファンが増えてくれたらいいなと思う。できることは全部やっていきたい」と応えた。

 10月22日~27日に国立代々木競技場第一体育館(神南2)で「JAPANパラバドミントン国際大会2024」が開かれる。里見選手・山崎選手も出場予定で、山崎選手は同大会をもって引退する。「パラバドミントンをやってきて今10年目、パラパラリンピックで『見たよ』って声をかけていただくことが多かったので、またいっぱい見てもらえるように、自分もすごく楽しく、観客の方にも楽しんでもらえるような大会になれば」と話し、里見選手は「最後は『ゆまさり』らしく笑顔で終われたら」と続けた。

 同競技場は東京パラリンピックの競技会場だったほか、さまざまな大会が行われていることから試合でよく訪れているという。山崎選手は小学校の頃にバドミントンの観戦に来たこともあり「聖地のような場所でパラリンピックもできて、感慨深い街」と言い、里見選手は「応援しに来てくれるので、渋谷区の子どもたちがパラバドミントンの選手との距離が一番が近いんじゃないかな」と話した。

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