渋谷発の傘のシェアリングサービス「アイカサ」が8月28日から順次、渋谷駅周辺のレンタルスポットの傘立てで日傘にもなる晴雨兼用の傘を設置している。
アイカサを運営するNature Innovation Group(新宿区)と、今年3月にCVCファンドを通じて同社に出資した東急不動産ホールディングス(渋谷区道玄坂1、以下、東急不動産HD)が協力。渋谷区なども後援し、渋谷駅を中心に半径600メートル以内に100カ所以上のレンタルスポット開設を目指すプロジェクト「傘のいらない街 渋谷」を6月から展開する中、オリジナルの晴雨兼用傘を投入する。
傘は、東急不動産HDの社名と共に「WE ARE GREEN」とプリントされたテキスタイルを一部にデザイン。遮光・紫外線遮蔽(しゃへい)率共に98%で、900本を製作した。東急不動産が運営する「ハラカド」などの商業施設をはじめ、今月中にもレンタルスポットを開設予定の「渋谷ヒカリエ」「宮下パーク」「渋谷サクラステージ」などにも順次設置していく。
アイカサでは、利用者がアプリで会員登録(無料)後、レンタルスポットでQRコードをスキャンして傘をレンタルし、元のスポットではないアイカサスポットにも返却可能。晴雨兼用傘も渋谷区外に持ち出せるが、Nature Innovation Groupの広報担当者は「原宿の商業施設で借りた傘を、移動して渋谷駅のスポットで返すなどの行動が想定できる。『傘のいらない街 渋谷』プロジェクトを通して、オリジナルの傘が渋谷区内で循環していくという狙いもある」と話す。
利用料は月額280円(同時に2本までレンタル可能)。スポット利用は1本140円(24時間以内)。