渋谷区は9月2日、電柱の落書き消去に関わる協定を、東京電力パワーグリッド渋谷支社(渋谷区神南1、以下「東京電力」)、東日本電信電話東京南支店(中央区、同「NTT東日本」)と締結した。
駅周辺を中心にかねて落書き問題に悩まされている区は、落書きが街の美観を損ね、不快感や地域の環境・治安の悪化にもつながることから、条例で所有者らに原状回復の管理義務を課している。しかし、落書き被害者に落書きを消去させることになるため「なかなか消去が進まない」のが現状だった。
2021年度には「落書き対策プロジェクト」を立ち上げ、区が主体となり落書きの消去を進め、3年間で計約1万2000平方メートル分に相当する落書きを消去してきた。本年度からは取り組みを広げ、地域全体での落書き対策を加速させるため、「らくがき消去サポーター事業」(以下、らくサポ)を立ち上げ。現在ホームページでボランティア団体や企業、学生サークル、友人グループなどの参加を募り、協働して区内の落書き消去活動の促進を図る。
今回、電柱も所有するNTT東日本・東京電力と協定を結ぶことで、電柱への落書きに対して、管理者だけでなく「らくサポ」でも迅速に消すことができる仕組みを構築。街の美化に協力して取り組んでいきたい考え。
今月25日には、区立北谷公園(渋谷区神南1)周辺で、渋谷区、東京電力、NTT東日本の関係者が参加して電柱の落書き消去活動を行う。