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東コレ2025年春夏シーズン開幕 「TELMA」が初ランウェーショー

初のランウェーショーを開いた「TELMA(テルマ)」

初のランウェーショーを開いた「TELMA(テルマ)」

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 国内ブランドが中心となり2025年春夏シーズンの新作を披露するファッションイベント「楽天ファッション・ウィーク東京(東京コレクション)2025 S/S」が9月2日、渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)と表参道ヒルズ(神宮前4)をメイン会場に開幕した。主催は日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)。

オプティカルプリントのドレス

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 今シーズン、楽天ファッション・ウィーク東京には初参加となる6ブランドを含む全33ブランド(うち7ブランドはオンライン)が参加。初日は、ヒカリエホールAを会場に、デザイナー中島輝道さんが手がける「TELMA(テルマ)」が初のランウェーショーを開き、開幕を飾った。

 中島さんは、2010年にベルギーの名門校「アントワープ王立芸術アカデミー」を卒業し、卒業コレクションが高い評価を受け、著名デザイナー、ドリス ・ヴァン・ノッテンさんのアシスタントとしてウィメンズデザインを担当。帰国後、2014(平成26)年に「ISSEY MIYAKE」に入社し、国内で繊維産地や素材開発を学びながら、2022年春夏コレクションでシグネチャーブランド「テルマ」をデビューさせた。今回、JFWOのデザイナー育成・支援施策「JFW NEXT BRAND AWARD」の本年度グランプリに輝き、初のショーを開いた。

 会場中央に大きくランウェースペースを設けたショーは、背面がマントのようにふわりと広がるオーバーサイズの生成りのコートが特徴的なルックでスタート。和紙100%で作った「ぎま(擬麻)」加工や、オプティカル柄をナイロン地やシルクシフォンにプリントしたものなど、オリジナル生地は全体の7割近くに及んだといい、ミントグリーンや淡い黄色などのペールカラーも交えながら、繊細な生地やプリントをセンシュアルに表現した。

 ハンドクラップ(手拍子)なども用いた音楽もオリジナルで、「人や物の本質に立ち返ったクリエーションがしたかった。身近にある、人から発生するような音を大切に、違う形に昇華させたかったのでクラップを使った」と中島さん。複数のルックで登場した大ぶりのアクセサリーは、工業金属を使いながらもファインジュエリーに見せたようなものや、アルミホイルで作ったヒマワリの飾りなど。デニムやムートンに見えた素材は、ジャージーにコーティングしたもので、「イミテーション的な部分も含ませた。裏テーマとして『鶴の恩返し』があったが、見る人にはそれが『目的』ではなく『余韻』として伝わってほしい」と意図を話す。

 ショーで発表したルックの一部は今月2日~7日、渋谷ヒカリエ8階「CUBE」に展示し、一般にも公開。今回、生地プリントで協力した京セラドキュメントソリューションズ(大阪市中央区)のインクジェット捺染(なっせん)プリンター「FOREARTH」を使った、環境負荷低減のためほぼ水を使わない生地印刷技術なども併せて紹介する。

 ファッションウイークは今月7日まで。

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